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尾道市で検査済証がない場合の旅館業許可

尾道市の旅館業の窓口は広島県東部保健所で、県のてびきは検査済証又は仮使用承認通知書の写しを求めており、無い場合の代替書類の案内は公開資料では確認できていません。ただし尾道市は特定行政庁であり、建設部建築課指導係が過去に建築確認申請が行われた建物について「建築確認台帳等記載事項の証明」を1通300円で交付しています。市はこの証明を、建築確認済証を紛失した場合や各種申請用の添付書類として必要になった場合の書類として案内しており、建物の確認の記録が残っているかをたどる入口になります。この証明が旅館業許可の添付書類としてどう扱われるかは、東部保健所への確認が必要です。あわせて、尾道駅西から尾道大橋までの斜面市街地と向島沿岸部の景観地区では、外観に触れる改修は規模の大小に関わらず市長への認定申請が必要で、建物側の書類とは別の軸で日程に影響します。

本ページは、尾道市の物件について公開資料から確認できた範囲の整理です。 広島県全体の扱いは広島県のページにまとめています。 個別物件の扱いは物件の状態や窓口の判断によって異なります。最新の要件は必ず管轄の窓口でご確認ください。

尾道市の窓口は3つに分かれます

旅館業・建築・消防はそれぞれ別の窓口が所管します。ここを取り違えると、書類を持っていない窓口に通うことになります。

旅館業=広島県(東部保健所)、建築・消防=尾道市(建築課・消防局)と、県と市に窓口が分かれます。東部保健所の生活衛生課の窓口は尾道市古浜町26-12の尾道庁舎3階にあり、申請先は尾道市役所ではありません。

都市計画区域の内外:一部区域外

この市町村には都市計画区域の内と外の両方があります。同じ市町村内でも、物件の所在地によって建築確認申請の要否が変わります。

区域区分:備後圏都市計画区域(旧尾道市の一部と向島)は区域区分を定めており、市街化区域と市街化調整区域があります。御調都市計画区域(御調町の一部)と因島瀬戸田都市計画区域(因島・瀬戸田)は、いずれも区域区分を定めない非線引きの都市計画区域です。市域には都市計画区域に含まれない部分もあります。

なお旅館・ホテルは建築基準法上の特殊建築物です。用途変更する部分の床面積の合計が200㎡を超える場合は、都市計画区域の外であっても建築確認申請が必要になります。「区域外だから建築確認は要らない」と一律に読まないでください。

出典:都市計画図(用途地域・都市施設等)の閲覧備後圏域都市計画マスタープラン(備後圏都市計画区域の整備,開発及び保全の方針 因島瀬戸田都市計画区域の整備,開発及び保全の方針)

尾道市の上乗せ規制・地域の手続き

旅館業法とは別に確認が必要になる、立地と運営に効く地域の手続きです。市町村独自のものだけでなく、国・県の制度を含む場合があります。日程に直結するものがあります。

都市計画景観地区(尾道・向島地区)の認定申請

尾道駅西から尾道大橋までの斜面市街地を含む中心市街地と、対岸の向島沿岸部が都市計画の景観地区に定められています。地区内では、建築物の新築・増築・改築・移転・外観の変更を伴う修繕・模様替え・色彩の変更が、規模の大小に関わらずすべて尾道市長への認定申請の対象です。景観地区以外の市全域は景観計画区域で、一定規模以上の建築行為等に届出が必要です。

日程への影響:空き家を改修してゲストハウスにする場合も、外壁や屋根など外観に触れれば認定申請の対象になり得ます。認定の手続きが建築確認や旅館業許可の前段に乗るため、改修計画の初期に区域の該当を確認しておく必要があります。

対象:認定申請=景観地区(尾道・向島地区)。届出=景観地区を除く市全域(景観計画区域)。

景観計画・景観地区の見直し(令和8年4月)

令和8年4月から景観計画と都市計画の景観地区が見直され、歴史的風致維持向上計画の重点区域に合わせてJR尾道駅北側の三軒家町の一部が景観地区に追加されました。屋根上に設置するソーラーパネルの基準や、斜面市街地ゾーンの屋根素材等の基準も変更されています。

日程への影響:令和8年3月以前に作られた調査資料や重要事項説明は、区域・基準が古くなっている可能性があります。区域と基準は「尾道市景観計画(令和8年4月)」「尾道市景観地区(令和8年4月)」の最新版で確認する必要があります。

広島県宿泊税(令和8年4月1日課税開始)

広島県の県税であり県内共通の制度ですが、県ページに未掲載のためここで補足します。旅館業法の許可を受けた旅館・ホテル・簡易宿所と住宅宿泊事業(民泊)の宿泊者が納税義務者で、宿泊料金(1人1泊・税抜)6,000円以上の場合に1人1泊200円が課税されます。6,000円未満(税抜)は課税されません。営業者は特別徴収義務者として、毎月1日から末日までの期間に係る宿泊税を翌月末日までに申告納入します。

日程への影響:許可取得後、毎月の申告納入が発生します。開業前に特別徴収義務者としての体制を整えておく必要があり、税抜6,000円が課税の線になるため宿泊料金の設定にも直結します。

尾道市空き家バンク

尾道市とNPO法人尾道空き家再生プロジェクトが連携して運営する空き家情報提供の仕組みです。対象区域は、西土堂町・東土堂町・長江一丁目・長江二丁目・西久保町・東久保町・三軒家町の全域と、平地部8町(東御所町、土堂一丁目・二丁目、十四日元町、久保一丁目〜三丁目、尾崎本町)のうち車が入れない路地に面した区域です。

日程への影響:対象の斜面市街地は、景観地区に定められた尾道駅西から尾道大橋までの斜面市街地と重なるため、空き家バンク経由で取得した物件の改修では認定申請の手続きが併走しやすくなります。車が入れない路地に面した区域が対象に含まれている点は、改修工事の搬入計画にも関わります。

空き家関係の補助金(新規創業改修・空家等活用促進モデル事業)

尾道市空き家改修(新規創業)支援事業補助金は、空き家バンク物件を取得して市内で新規創業する場合の改修・修繕費を補助率3分の2・上限30万円で助成します(取得後6ヵ月以内の申請と令和9年3月31日までの創業(開業)が要件)。尾道市空家等活用促進モデル事業補助金は、空家等を滞在体験施設等として活用する場合の取得・移転・増改築費を補助率3分の2・上限250万円で助成する制度ですが、2026年8月8日の確認時点では募集は行われていません。

日程への影響:新規創業の補助金には「取得後6ヵ月以内の申請」「令和9年3月31日までの創業」という期限があり、物件取得と同時に申請の段取りを組む必要があります。どちらの制度も宿泊業(旅館業許可施設)が対象に含まれるかの明記は確認できていないため、利用を前提にする場合はまちづくり推進課への確認が先です。

広島県のページには書いていない、尾道市固有の点

  1. 令和8年4月1日に、これまで三原・尾道・世羅の各庁舎で受け付けていた生活衛生関係事務(旅館業法を含む)の手続き窓口が広島県東部保健所に一元化された。窓口は東部厚生環境事務所の生活衛生課で、所在地は尾道市古浜町26-12の尾道庁舎3階である。

    令和8年3月以前の案内や開業体験談では申請先が現在と異なる場合がある。窓口自体は尾道市内(尾道庁舎)にあるため市外へ出向く必要はないが、申請先はあくまで県の保健所であり、尾道市役所ではない。

    出典:令和8年4月から生活衛生業務に係る手続きの窓口がかわります

  2. 尾道市は特定行政庁(尾道市長)であり、建設部建築課指導係が「建築確認台帳等記載事項の証明」を1通300円で交付している。対象は過去に建築確認申請が行われた建物で、建築確認当時の建築主・地名地番・建築年による特定が必要。建築確認番号等の電話での照会には応じておらず、発行に時間を要するため事前の申し込みが推奨されている。

    検査済証や確認済証が手元に無い物件で、過去の建築確認の記録が残っているかを確かめる入口になる。市自身が建築確認済証の紛失時や各種申請用の添付書類として案内している書類である。ただし電話で番号を教えてもらう近道は無く、建築主・地番・建築年を売買資料や登記から先に集めておく必要がある。旅館業許可の添付書類としてどう扱われるかは、東部保健所への確認が別途要る。

    出典:特定建築物等の定期報告制度建築確認台帳等記載事項の証明

  3. 尾道市の消防窓口は尾道市消防局予防課で、市公式サイトの火災予防関係ページに「消防法令適合通知書交付申請書(旅館業)」の様式が掲載されている。住宅宿泊事業法・公衆浴場法・興行場法用の様式は別に分かれており、旅館・ホテルの適合表示制度(表示マーク交付申請)の様式も同じページにある。

    県のてびきが求める消防法令適合通知書(原本)は、この様式で尾道市消防局に交付申請する。民泊用と旅館業用で様式が分かれているため、簡易宿所として旅館業の許可を取るなら旅館業用の様式を使う。

    出典:旅館業営業のてびき(R8.4改訂)火災予防関係

  4. 尾道市には備後圏(旧尾道市の一部と向島)・御調(御調町の一部)・因島瀬戸田(因島・瀬戸田)の3つの都市計画区域があり、市域には都市計画区域に含まれない部分もある。備後圏都市計画区域は区域区分(線引き)を定めており市街化調整区域があるが、御調と因島瀬戸田は非線引きである。

    同じ尾道市内でも、旧市街・向島と、因島・瀬戸田、御調、都市計画区域外の部分とでは、建築確認や開発の前提が異なる。特に備後圏側で市街化調整区域に当たる敷地は、書類の話の前に立地の可否から確認する必要がある。物件の住所がどの都市計画区域に属するかが最初の分岐になる。

    出典:都市計画図(用途地域・都市施設等)の閲覧備後圏域都市計画マスタープラン(備後圏都市計画区域の整備,開発及び保全の方針 因島瀬戸田都市計画区域の整備,開発及び保全の方針)

  5. 尾道駅西から尾道大橋までの斜面市街地を含む中心市街地と向島沿岸部の「尾道・向島地区」は都市計画の景観地区で、外観の変更を伴う修繕・模様替えや色彩の変更まで、規模の大小に関わらず尾道市長への認定申請が必要である。令和8年4月の見直しでJR尾道駅北側の三軒家町の一部が景観地区に追加され、屋根素材等の基準も変更された。

    尾道で空き家ゲストハウスの候補になりやすい斜面市街地・向島沿岸部はこの景観地区に入る。外壁の塗り替えだけでも認定申請の対象になり得るため、改修の見積りと日程は認定の工程を含めて組む必要がある。区域と基準は令和8年4月版で確認しないと古い。

    出典:尾道市の景観(建築などの行為をするとき)都市計画景観地区の対象区域・制限内容の変更について

  6. 尾道市空き家バンク(市とNPO法人尾道空き家再生プロジェクトの連携運営)の対象区域は、斜面市街地7町の全域と平地部8町の車が入れない路地に面した区域で、対象の斜面市街地は景観地区(尾道・向島地区)の斜面市街地と重なる。空き家バンク物件の取得者向けには新規創業の改修費補助(3分の2・上限30万円、取得後6ヵ月以内の申請、令和9年3月31日までの創業が要件)もあるが、宿泊業が対象業種に含まれるかの明記は確認できていない。

    空き家バンクで物件を探す動線と、景観地区の認定申請、補助金の期限は同じ物件の上で同時に走る。取得前に、認定申請の要否と補助金の宿泊業での利用可否をまちづくり推進課に確認しておくと、取得後の手戻りを避けられる。

    出典:尾道市空き家バンク尾道市空き家改修(新規創業)支援事業補助金

尾道市の物件で次に確認すること

  1. 物件の所在地が尾道市内であることを確認し、旅館業=広島県東部保健所、建築=尾道市建築課、消防=尾道市消防局予防課(詳しくは上の窓口表)と、3つの窓口を分けて考える。
  2. 物件がどの都市計画区域(備後圏・御調・因島瀬戸田)に属するか、市街化調整区域や都市計画区域外に当たらないかを都市計画図で確認する。
  3. 用途変更する部分の床面積の合計が200㎡を超えるかを確認する(超える場合は都市計画区域の外でも建築確認申請が必要になる)。
  4. 検査済証が見つからない場合、建築確認台帳等記載事項の証明の交付を建設部建築課指導係に事前に申し込む(建築確認当時の建築主・地名地番・建築年による特定が必要)。あわせて、この証明の旅館業許可での扱いを東部保健所に確認する。
  5. 物件が景観地区(尾道・向島地区)に入るかを令和8年4月版の区域図で確認し、外観に触れる改修があるなら認定申請の工程を日程に入れる。
  6. 空き家バンク物件で補助金の利用を考える場合、宿泊業(旅館業許可施設)が対象に含まれるかをまちづくり推進課に確認する。

尾道市についてよくある質問

尾道市でゲストハウスを開業する場合、旅館業の許可はどこに申請しますか。

広島県東部保健所(東部厚生環境事務所)の生活衛生課です。窓口の所在地は尾道市古浜町26-12の尾道庁舎3階で、令和8年4月1日に三原市・尾道市・世羅町の生活衛生関係事務の窓口が同保健所に一元化されました。必要書類は県共通の「旅館業営業のてびき(R8.4改訂)」に基づきます。

検査済証が見つからないのですが、尾道市で代わりに取れる書類はありますか。

検査済証の代替として受理される旨の記載は、尾道市・広島県の公開資料では確認できていません。そのうえで、尾道市建設部建築課指導係が「建築確認台帳等記載事項の証明」を1通300円で交付しています。市はこの証明を、建築確認済証を紛失した場合や各種申請用の添付書類として必要になった場合の書類として案内しており、建物の確認の記録が残っているかをたどる入口になります。対象は過去に建築確認申請が行われた建物で、建築確認当時の建築主・地名地番・建築年による特定が必要です。この証明に検査済の記録が含まれるかは、建築課にご確認ください。旅館業許可の添付書類としてどう扱われるかは、県のてびきに記載が確認できていないため、東部保健所にご確認ください。

尾道の坂の上の空き家を改修する場合、外壁の塗り替えにも手続きが必要ですか。

物件が景観地区(尾道・向島地区)内であれば、色彩の変更を含む外観の変更は規模の大小に関わらず尾道市長への認定申請が必要です。景観地区の区域と基準は令和8年4月に見直され、JR尾道駅北側の三軒家町の一部が追加されています。景観地区の外でも市全域が景観計画区域にあたり、一定規模以上の建築行為等には届出が必要です。

尾道市の宿にも宿泊税はかかりますか。

広島県宿泊税が令和8年4月1日から課税されています。旅館業法の許可を受けた旅館・ホテル・簡易宿所と住宅宿泊事業(民泊)の宿泊者が納税義務者で、宿泊料金(1人1泊・税抜)6,000円以上の場合に1人1泊200円が課税されます。6,000円未満(税抜)は課税されません。営業者は特別徴収義務者として、毎月分を翌月末日までに申告納入します。

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免責事項
本ページは一般的な情報提供を目的とするものであり、個別物件について法的・技術的な判断を保証するものではありません。必要な書類や手続きは、自治体、建物の状況、用途、面積、改修履歴などにより異なります。実際の申請にあたっては、所管行政庁および建築士などの専門家へご確認ください。