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滋賀県で検査済証がない場合の旅館業許可

滋賀県(大津市を除く18市町を6保健所が所管)の手引きは、許可申請の必要書類として「建築基準法に基づく検査済証の写し」を条件を付けずに挙げています。中核市の大津市は場合分けで、建築等が行われる場合に検査済証の写し、住宅から旅館等への用途変更が行われる場合に確認済証の写しとしています。ただし県・大津市とも、この要求は手引きに由来するもので、法令上の様式・規則が定める添付書類には検査済証が含まれていません。検査済証がない場合の代替書類は、県・大津市いずれの公開資料にも見当たりませんでした。

本ページは、滋賀県の旅館業許可に関する公開手引き等に基づく建築書類まわりの整理です。手引きの内容は改定されることがあり、個別物件の扱いは物件の状態や窓口の判断によって異なります。最新の要件は、必ず管轄の保健所・建築部局でご確認ください。本ページは、許可の取得や証明書の発行を保証するものではありません。

滋賀県の要点

「公開資料では確認できず」は、今回確認した公開資料の範囲に記載が見当たらなかったという意味です。その書類が不要であること、あるいは代替が認められないことを示すものではありません。実際の取扱いは物件ごとに異なるため、管轄の保健所・建築部局にご確認ください。

滋賀県で検査済証がない場合に確認されている書類

住宅などから用途変更する場合(建築基準法への適合確認)

住宅などを旅館業の施設に用途変更する場合の、建築基準関係規定への適合を確認するための書類です。検査済証の有無とは別の論点で、検査済証が手元にあるかどうかにかかわらず求められることがあります。

用途変更に係る確認済証の写し(大津市)

公開資料に記載のある書類/根拠:自治体の申請手引き

位置づけ
確認済証
条件
大津市(中核市・大津市保健所)。滋賀県の6保健所の手引きには同種の場合分けの記載がありません。
取得・作成
建築主事または指定確認検査機関
注意
大津市の手引きが「(3) 建築基準法第 87 条第 1 項の規定に該当する建物の用途変更(住宅から旅館等)が行われる場合は、同法第 6 条第 1 項に規定する確認済証の写し」として求めているものです。市の手引きは、既存の住宅を活用して旅館の用途とする部分が200㎡を超える場合に用途変更の確認申請が必要になり、これに該当する場合は許可申請時に添付が必要になると説明しています。検査済証がない場合の代わりの書類ではなく、用途変更を行った場合の書類です。
宿カギの対応
取得の進め方を案内できる

出典:旅館業営業の手引き 令和7年6月(大津市保健所 衛生課)/旅館・興行場・公衆浴場の営業許可等に関すること(大津市(保健所設置市・中核市))

そのほかの取扱い

上のどちらにも当てはまらない取扱いです。

市町の特定旅館等を規制する条例・指導要綱の手続を完了したことを証する書類

公開資料に記載のある書類/根拠:自治体の申請手引き

位置づけ
自治体指定様式
条件
滋賀県内で、市町の特定旅館等を規制する条例・指導要綱が施行されている区域。大津市には特定旅館建築規制条例があります。
取得・作成
市町(条例・指導要綱の所管課)
注意
滋賀県の手引きが、事前審査の申出のときの添付書類として「6 施設の設置場所が市町村で規定する特定旅館等を規制する条例、指導要綱が施行されている区域内にあるときは、当該条例等の手続を完了したことを証する書類」と定めているものです。県の手引きは「市町の特定旅館等の規制に関する条例にかかる手続きについては完了している必要があります」としており、旅館業の手続きより前に市町の条例の手続きを済ませておく必要があります。大津市にも特定旅館建築規制条例があり、建築指導課が所管しています。物件の所在地にこの種の条例があるかどうかを先に確かめてください。
宿カギの対応
取得の進め方を案内できる

出典:旅館業許可を取得しようとする皆様へ(旅館業許可取得の手引き)令和6年12月(滋賀県・保健所)/旅館等事前審査申出書(様式第3号(第4条関係)/滋賀県旅館等指導要綱)(滋賀県)/特定旅館建築規制条例について|大津市(都市計画部建築指導課)(大津市都市計画部建築指導課)

建築士による証明書の取扱い

公開資料では確認できず/根拠:公開資料では確認できず

範囲
滋賀県の6保健所および大津市保健所のいずれについても、建築士による証明書に関する記載を確認できていません。

滋賀県の手引き(令和6年12月)、滋賀県旅館業法施行細則の別記様式第1号、大津市の手引き(令和7年6月)、大津市旅館業法施行細則のいずれにも、建築士が作成する証明書を提出書類として受理する記載がありません。建築士への相談を促す案内も見当たりませんでした。記載が確認できないことは、その書類が不要であること、あるいは建築基準法への適合が不要であることを意味しません。令和8年5月28日の通知(健生衛発0528第1号・国住指第164号)は都道府県・保健所設置市・特別区の担当部長宛てに出されており、公開ページに記載がないことは、その自治体が通知の対象外であることを意味しません。住宅などからの用途変更を伴う場合の取扱いは、管轄の保健所と建築部局の双方にご確認ください。

出典:旅館業許可を取得しようとする皆様へ(旅館業許可取得の手引き)令和6年12月(滋賀県・保健所)/旅館業許可申請書(新規)別記様式第1号(滋賀県旅館業法施行細則)(滋賀県)/旅館業営業の手引き 令和7年6月(大津市保健所 衛生課)/大津市旅館業法施行細則(平成21年規則第29号、令和7年6月1日施行)(大津市)/旅館業の許可時における建築基準法への適合確認の徹底について(令和8年5月28日 健生衛発0528第1号・国住指第164号)(厚生労働省・国土交通省)

滋賀県内の管轄自治体による違い

滋賀県内の旅館業の窓口は、県の6保健所(大津市を除く18市町を所管)と、中核市である大津市の保健所です。県の権限移譲に関する条例に旅館業の移譲はありません。検査済証の扱いは2系統で分かれます。県の手引き(令和6年12月)は「建築基準法に基づく検査済証の写し」を条件を付けずに列挙しますが、大津市の手引き(令和7年6月)は場合分けで、建築基準法第2条に規定する建築等が行われる場合に検査済証の写し、第87条第1項に該当する建物の用途変更(住宅から旅館等)が行われる場合に確認済証の写しとしています。両自治体に共通するのは、この要求が手引きのレベルに由来し、法令上の様式・規則が定める添付書類には検査済証が一切含まれていないことです。記載が確認できないことは、その書類が不要であること、あるいは建築基準法への適合が不要であることを意味しません。

滋賀県で検査済証がない場合に次に確認すること

上記は公開手引き等から読み取れる範囲の整理であり、次の点は個別物件ごとに管轄窓口での確認が必要です。

  1. 物件の所在地が県の6保健所の管内か、大津市かを確認する(検査済証の求め方が無条件か場合分けかで違います)。
  2. 検査済証の写しが用意できるかを確認する(県は条件なし、大津市は建築等が行われる場合)。
  3. 住宅などからの用途変更に当たるか、当たる場合は旅館の用途とする部分が200㎡を超えるかを確認する(大津市は200㎡超で用途変更の確認申請が必要と説明しています)。
  4. 滋賀県の管内では、旅館等指導要綱に基づく事前審査の申出が必要になるため、その段取りを確認する。
  5. 施設の設置場所が市町の特定旅館等を規制する条例・指導要綱の区域内にあるかを確認し、該当する場合は旅館業の手続きより前に完了させる(大津市には特定旅館建築規制条例があります)。
  6. 検査済証が見つからない場合の取扱いを、管轄の保健所に直接確認する(県・大津市とも代わりの書類の記載がありません)。
  7. 管轄の特定行政庁に確認済証・検査済証の台帳照会を依頼する。
  8. 消防法令適合通知書について、所轄の消防署に交付申請の手順を確認する。
  9. 手引きに書かれた要求が法令上の様式に載っていないことを理由に省略できるとは考えず、手引きに沿って準備する。

様式(公式ページ・ダウンロード)

リンク先は各自治体の公式ページです。様式は改正されることがあるため、提出前に最新版かどうかを必ずご確認ください。

宿カギの実務メモ(滋賀県)

宿カギの補足 — 以下は自治体の公開資料の記載ではなく、宿カギが実務で得た見立てです。

滋賀県で気づいておきたいのは、検査済証を求める根拠がどこにあるかです。県も大津市も、要求しているのは「手引き」であって、法令上の様式や規則が定める添付書類には検査済証が入っていません。県の別記様式第1号の注5は4項目、大津市の施行細則第2条第3項は3項目と図面だけです。

だからといって出さなくてよいわけではありません。県の手引きは条件を付けずに検査済証の写しを列挙していますし、大津市も建築等が行われる場合には求めています。根拠が手引きであることは、交渉の材料ではなく、窓口の運用が基準になるという意味です。

大津市の書き方は少し丁寧で、住宅から旅館等への用途変更が行われる場合には確認済証の写し、と分けています。しかもその前提として、旅館の用途とする部分が200㎡を超える場合に用途変更の確認申請が必要になると説明しています。既存住宅の転用を考えている方には、この場合分けが読みどころです。

もうひとつ、滋賀県では市町の特定旅館等を規制する条例に注意してください。県の手引きは、その区域内なら旅館業の手続きより前に条例の手続きを完了しておくよう求めています。大津市には特定旅館建築規制条例があります。宿カギがこれまで扱ってきた案件でも、こうした上乗せ条例の存在に後から気づくと日程が動きました。

※ いずれも過去の個別案件での経験に基づくもので、同じ結果を保証するものではありません。

滋賀県についてよくある質問

滋賀県の様式には検査済証が書かれていません。出さなくてよいのですか。
いいえ。滋賀県旅館業法施行細則の別記様式第1号の注5が定める添付書類は4項目で、たしかに検査済証は含まれていません。大津市旅館業法施行細則第2条第3項も同様です。しかし県の手引き(令和6年12月)は必要書類として「建築基準法に基づく検査済証の写し」を条件なしで列挙しており、大津市の手引き(令和7年6月)も建築等が行われる場合に求めています。根拠が手引きであることと、提出が不要であることは別です。 (出典:旅館業許可申請書(新規)別記様式第1号(滋賀県旅館業法施行細則)) (出典:旅館業許可を取得しようとする皆様へ(旅館業許可取得の手引き)令和6年12月) (出典:旅館業営業の手引き 令和7年6月) (出典:大津市旅館業法施行細則(平成21年規則第29号、令和7年6月1日施行))
大津市では用途変更のときに何を出すのですか。
大津市の手引きは「(3) 建築基準法第 87 条第 1 項の規定に該当する建物の用途変更(住宅から旅館等)が行われる場合は、同法第 6 条第 1 項に規定する確認済証の写し」としています。手引きは、既存の住宅を活用して旅館の用途とする部分が200㎡を超える場合に用途変更の確認申請が必要になると説明しており、これに該当する場合は許可申請時に確認済証の写しを添えることになります。 (出典:旅館業営業の手引き 令和7年6月)
検査済証がない場合、滋賀県では代わりになる書類がありますか。
県・大津市いずれの公開資料にも、検査済証がない場合の代替書類(建築台帳記載事項証明書、建築計画概要書、建築士による調査報告など)を認める記載を確認できていません。記載が確認できないことは、その書類が不要であること、あるいは建築基準法への適合が不要であることを意味しません。まず管轄の特定行政庁に台帳照会を行い、あわせて管轄の保健所に取扱いをご相談ください。 (出典:旅館業許可を取得しようとする皆様へ(旅館業許可取得の手引き)令和6年12月) (出典:旅館業営業の手引き 令和7年6月)
市町の特定旅館等を規制する条例とは何ですか。
滋賀県の手引きは、事前審査の申出のときの添付書類として「施設の設置場所が市町村で規定する特定旅館等を規制する条例、指導要綱が施行されている区域内にあるときは、当該条例等の手続を完了したことを証する書類」を挙げ、「市町の特定旅館等の規制に関する条例にかかる手続きについては完了している必要があります」としています。大津市には都市計画部建築指導課が所管する特定旅館建築規制条例があります。物件の所在地にこの種の条例があるかを、早い段階で市町にご確認ください。 (出典:旅館業許可を取得しようとする皆様へ(旅館業許可取得の手引き)令和6年12月) (出典:特定旅館建築規制条例について|大津市(都市計画部建築指導課))

公式資料・確認日

本ページは公開資料の再調査を随時行っています。上記の確認日より後に、自治体側の資料が改定されている場合があります。

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免責事項
本ページは一般的な情報提供を目的とするものであり、個別物件について法的・技術的な判断を保証するものではありません。必要な書類や手続きは、自治体、建物の状況、用途、面積、改修履歴などにより異なります。実際の申請にあたっては、所管行政庁および建築士などの専門家へご確認ください。