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北海道で検査済証がない場合の旅館業許可

北海道では、道立保健所は建築基準法第7条第5項の検査済証の写しを求めたうえで、既存施設で建築当時から変更がない場合は建築部局が交付する「検査済証明書」の写しでよいと案内しています。札幌市は窓口が別で、建築確認申請が不要な場合に建築士が記載した「宿泊施設の建築適合状況の書面」を求めています。倶知安保健所(後志総合振興局)はさらに踏み込んで、検査済証の写し等/用途変更に係る確認済証/建築部局の「確認済証等交付証明等」/建築士による証明書を並べ、どれも難しい場合は理由書(任意)を出してほしいと書いています。道立保健所でも掲載内容は同じではないため、管轄保健所での確認が必要です。旭川市・函館市・小樽市は道の案内の対象外で、各市への確認が必要です。

本ページは、北海道の旅館業許可に関する公開手引き等に基づく建築書類まわりの整理です。手引きの内容は改定されることがあり、個別物件の扱いは物件の状態や窓口の判断によって異なります。最新の要件は、必ず管轄の保健所・建築部局でご確認ください。本ページは、許可の取得や証明書の発行を保証するものではありません。

北海道の要点

北海道で検査済証がない場合に確認されている書類

検査済証そのものが見つからない場合

検査済証が手元にない、または交付されていない場合に、公開資料で案内されている書類です。

検査済証明書(建築部局が交付)

公開資料に記載のある書類/根拠:自治体の申請手引き

位置づけ
その他
条件
既存施設で、建築当時と施設に変更がない場合
取得・作成
建築部局(特定行政庁)
注意
道立保健所の「旅館業許可申請に必要な書類等」(作成日 令和6年2月5日)は、検査済証の写しについて「既存施設にあっては、建築当時と施設に変更がない場合は建築部局から当該施設に関する『検査済証明書』の交付を受けてその写しを提出してください」としています。北海道の資料では「建築台帳記載事項証明書」という語(頭に「建築」が付く形)は使われていません。ただし室蘭保健所は添付書類一覧で「検査済証交付証明書・台帳記載事項証明書」、富良野保健所は「台帳記載事項証明書」と、頭の「建築」が付かない形を用いています。呼び名は保健所ごとに違うので、窓口の資料に出てくる語で照会してください。ただし「検査済証明書」は保健所側の資料での呼び方で、建築部局側の正式な名称は建築基準法施行細則第13条第1項に基づく「確認済証等交付証明等」です(倶知安保健所の書類一覧はこの正式名称で掲げています)。まず管轄の建設管理部に、対象建物について交付を受けられる証明の種類を確認してください。
宿カギの対応
取得の進め方を案内できる(交付するのは建築部局です。宿カギが発行することはできません)

出典:旅館業の許可申請について(添付PDF「旅館業許可申請に必要な書類等」作成日令和6年2月5日、「旅館を始める皆さんへ」作成日R5.6.20、北海道岩内保健所)(北海道(後志総合振興局・道立岩内保健所))/旅館業(「(R8修正)旅館業申請時の書類一覧」+「建築士による証明書の参考様式」を配布/ページ更新日 2026年6月29日)(北海道 後志総合振興局保健環境部保健行政室(倶知安保健所))/旅館業営業の許可申請について(添付書類⑧に検査済証交付証明書・台帳記載事項証明書を併記)(北海道 胆振総合振興局保健環境部保健行政室(室蘭保健所))

確認済証等交付証明等(建築基準法施行細則第13条第1項/建築部局が交付)

公開資料に記載のある書類/根拠:自治体の申請手引き

位置づけ
台帳記載事項証明
条件
倶知安保健所(後志総合振興局)管内で確認。ほかの道立保健所の掲載資料では名称・掲載の有無が異なります。
取得・作成
北海道の建築部局(各建設管理部)
注意
倶知安保健所(後志総合振興局)の「旅館業申請時の書類一覧」(令和8年版)が、検査済証の写し等・用途変更に係る確認済証と並べて掲げている建築部局の証明です。これが保健所の資料で「検査済証明書」と呼ばれているものの正式名称にあたります。「※地域を管轄する建築部局または当局建設指導課にご相談ください。」と案内されています。
宿カギの対応
取得の進め方を案内できる

出典:旅館業(「(R8修正)旅館業申請時の書類一覧」+「建築士による証明書の参考様式」を配布/ページ更新日 2026年6月29日)(北海道 後志総合振興局保健環境部保健行政室(倶知安保健所))

理由書(任意様式/上記の証明の提出が困難な場合)

公開資料に記載のある書類/根拠:自治体の申請手引き

位置づけ
その他
条件
倶知安保健所(後志総合振興局)管内で確認。ほかの道立保健所・札幌市の公開資料には同様の記載が見当たりません。
取得・作成
申請者(建築部局への相談を経て作成)
注意
倶知安保健所の書類一覧は、検査済証・確認済証・確認済証等交付証明等・建築士による証明書を並べたうえで「建築部局に相談した結果、上記証明の提出が困難な場合は理由書(任意)の提出をお願いします。」としています。どの証明も取れない場合の出口が公開資料に書かれている、道内では数少ない例です。様式は任意で、指定様式は配布されていません。建築部局への相談を経ていることが前提です。
宿カギの対応
宿カギが作成を担当できる

出典:旅館業(「(R8修正)旅館業申請時の書類一覧」+「建築士による証明書の参考様式」を配布/ページ更新日 2026年6月29日)(北海道 後志総合振興局保健環境部保健行政室(倶知安保健所))

検査済証交付証明書・台帳記載事項証明書(室蘭保健所が添付書類一覧で併記)

公開資料に記載のある書類/根拠:自治体の申請手引き

位置づけ
台帳記載事項証明
条件
室蘭保健所管内(室蘭市・登別市・伊達市・豊浦町・壮瞥町・洞爺湖町)で確認。ほかの道立保健所の掲載資料では名称・掲載の有無が異なります。
取得・作成
建築部局(登別市の例では、規模により市役所・北海道胆振総合振興局室蘭建設管理部・民間指定確認検査機関に分かれます)
注意
室蘭保健所の「旅館業営業の許可申請について」は、添付書類⑧を「建築基準法第7条の2第5項の規定による検査済証(または検査済証交付証明書・台帳記載事項証明書)」としています。旅館業の添付書類一覧そのものに代替が併記されている点で、建築部局への相談を経る倶知安保健所の書き方より直接的です。ただし台帳に記載がなければ交付されません。
宿カギの対応
取得の進め方を案内できる

出典:旅館業営業の許可申請について(添付書類⑧に検査済証交付証明書・台帳記載事項証明書を併記)(北海道 胆振総合振興局保健環境部保健行政室(室蘭保健所))

住宅などから用途変更する場合(建築基準法への適合確認)

住宅などを旅館業の施設に用途変更する場合の、建築基準関係規定への適合を確認するための書類です。検査済証の有無とは別の論点で、検査済証が手元にあるかどうかにかかわらず求められることがあります。

建築士が記載した宿泊施設の建築適合状況の書面

公開資料に記載のある書類/根拠:自治体の申請手引き

位置づけ
建築士による証明
条件
札幌市で、建築確認申請が不要な場合
取得・作成
一級建築士等
注意
札幌市は、建築確認申請が不要な場合について「一級建築士等に依頼し、申請施設が旅館業の用途として建築基準法に適合しているかどうかを確認する」とし、「建築士が記載した宿泊施設の建築適合状況の書面(申請施設が旅館業の用途として建築基準法に適合している旨)の提出をお願いしております」と案内しています。道立保健所の資料に同様の記載は見当たりません。なお札幌市のこの案内は、令和8年5月28日の国通知が用いる「用途変更する床面積200㎡」の区分ではなく、建築確認申請の要否で分けている点が特徴です。
宿カギの対応
宿カギが作成を担当できる(物件の状態により現地調査が必要になる場合があります)

出典:No.2 他法令の確認~旅館業法以外の法令確認~(建築・消防法令の提出書類を明記)(札幌市保健所生活環境課営業指導係)

そのほかの取扱い

上のどちらにも当てはまらない取扱いです。

建築確認済証や検査済証の写し

公開資料に記載のある書類/根拠:自治体の申請手引き

位置づけ
確認済証
条件
札幌市で、建築確認申請が必要な場合
取得・作成
特定行政庁または指定確認検査機関
注意
札幌市は、建築確認申請が必要な場合について「建築確認済証や検査済証の写しの提出をお願いしております」と、確認済証と検査済証を並記しています。これは建築確認申請が必要な場合の原則書類の並記であって、検査済証が無いときにこれで代えられるという記述ではありません。札幌市の公開資料には、検査済証が無い場合の代替書類についての記載は確認できていません(記載が無いことは、代替が認められないことも、書類が不要であることも意味しません)。
宿カギの対応
取得の進め方を案内できる

出典:No.2 他法令の確認~旅館業法以外の法令確認~(建築・消防法令の提出書類を明記)(札幌市保健所生活環境課営業指導係)

建築士による証明書の取扱い

明記あり/根拠:自治体の申請様式

条件
札幌市は建築確認申請が不要の場合。倶知安保健所は検査済証・確認済証・確認済証等交付証明等が出せないときの選択肢のひとつとして掲げています。
範囲
札幌市(保健所設置市/建築確認申請が不要な場合)のほか、道立保健所でも倶知安保健所(後志総合振興局)は申請時の書類一覧に「建築基準関係規定に適合している旨の建築士による『証明書』」を掲げ、参考様式(DOCX)も配布しています。岩内保健所の掲載資料(令和6年2月5日作成)には記載がありません。道立保健所ごとに掲載内容が異なるため、管轄保健所での確認が必要です。

札幌市は、建築確認申請が必要な場合は「建築確認済証や検査済証の写し」、建築確認申請が不要の場合は「建築士が記載した宿泊施設の建築適合状況の書面(申請施設が旅館業の用途として建築基準法に適合している旨)」の提出を求めています。倶知安保健所(後志総合振興局)の「旅館業申請時の書類一覧」(令和8年版)は、検査済証の写し等/用途変更に係る確認済証/建築基準法施行細則第13条第1項に基づく「確認済証等交付証明等」/「建築基準関係規定に適合している旨の建築士による『証明書』」を並べたうえで、「建築部局に相談した結果、上記証明の提出が困難な場合は理由書(任意)の提出をお願いします。」としています。同保健所は建築士の証明書の参考様式も配布しています。令和8年5月28日の通知(健生衛発0528第1号・国住指第164号)の宛先は都道府県・保健所設置市・特別区であり、公開ページに記載がないことは、その自治体が通知の対象外であることを意味しません。

出典:No.2 他法令の確認~旅館業法以外の法令確認~(建築・消防法令の提出書類を明記)(札幌市保健所生活環境課営業指導係)/旅館業(「(R8修正)旅館業申請時の書類一覧」+「建築士による証明書の参考様式」を配布/ページ更新日 2026年6月29日)(北海道 後志総合振興局保健環境部保健行政室(倶知安保健所))/建築士による証明書の参考様式(倶知安HC用_証明書の参考様式.docx)(北海道 後志総合振興局保健環境部保健行政室(倶知安保健所))

北海道内の管轄自治体による違い

北海道は窓口が道立保健所と4つの保健所設置市(札幌市・旭川市・函館市・小樽市)に分かれ、建築関係書類の求め方が道と札幌市で異なります。道の相談窓口一覧はこの4市を対象外としており、4市の物件は各市への確認が必要です。今回確認できたのは道立保健所と札幌市の資料までで、旭川市・函館市・小樽市の取扱いは公開資料からは確認できていません。

北海道で検査済証がない場合に次に確認すること

上記は公開手引き等から読み取れる範囲の整理であり、次の点は個別物件ごとに管轄窓口での確認が必要です。

  1. 物件の所在地が道立保健所の管轄か、札幌市・旭川市・函館市・小樽市のいずれかかを確認する(窓口によって求められる書類が変わります)。
  2. 道立保健所の管轄なら、建築当時から施設に変更がないかを確認する(変更がなければ「検査済証明書」の交付を建築部局に相談できます)。
  3. 札幌市なら、旅館業の用途への転用に建築確認申請が必要かどうかを、札幌市都市局建築指導部建築確認課に確認する(要否で提出書類が変わります)。
  4. 建築確認申請が不要と分かった場合は、建築士に建築基準法への適合確認を依頼できるか、図面や現況の資料がどこまであるかを整理する。
  5. 消防法令適合通知書の交付申請を、物件の所在区の消防署予防課に確認する(申請するのは申請者自身です)。
  6. 札幌市の場合は、旅館業施設指導要綱に基づく標識設置・説明会等の要否を保健所に確認する。
  7. 事業譲渡で引き継ぐ場合は、検査済証・消防法令適合通知書の省略が使えるかを窓口に確認する。

様式(公式ページ・ダウンロード)

リンク先は各自治体の公式ページです。様式は改正されることがあるため、提出前に最新版かどうかを必ずご確認ください。

宿カギの実務メモ(北海道)

宿カギの補足 — 以下は自治体の公開資料の記載ではなく、宿カギが実務で得た見立てです。

宿カギの連携建築士は札幌に拠点があります。過去の対応では、依頼者が東京で建築士が札幌という距離が、図面作成などの工程でスピード面の不利になった例がありました(そのため図面まわりが地元の専門家に移ったことがあります)。北海道の物件については、その距離の問題が起きにくい状況です。

もうひとつ、これまでの対応から言えることがあります。検査済証や図面が見つからない物件でも、販売時の資料や写真などをもとに、まず書類ベースで建築基準法への適合を確認できないか検討したことがあります。一方で、寸法の入った現況図がない場合には実測に基づく現況図の作成が別途必要になり、机上では完結しないこともありました。どちらになるかは物件の資料の残り方によって変わるため、早い段階で手元の資料を確認することをおすすめします。

なお、これらはいずれも過去の個別案件での経験であり、同じ結果になることを示すものではありません。

※ いずれも過去の個別案件での経験に基づくもので、同じ結果を保証するものではありません。

北海道についてよくある質問

北海道で検査済証が見つかりません。すぐに申請できなくなりますか。
道立保健所が管轄する地域では、既存施設で建築当時から施設に変更がない場合、建築部局から「検査済証明書」の交付を受けて、その写しを提出する方法が案内されています。まず建築部局に、対象の建物について検査済証明書の交付を受けられるかをご相談ください。 (出典:旅館業の許可申請について(添付PDF「旅館業許可申請に必要な書類等」作成日令和6年2月5日、「旅館を始める皆さんへ」作成日R5.6.20、北海道岩内保健所))
札幌市の物件です。建築士による書面が必要になるのはどんなときですか。
札幌市は、建築確認申請が不要な場合に、建築士が記載した「宿泊施設の建築適合状況の書面」の提出をお願いしています。まず建築確認申請が必要かどうかを札幌市の建築確認課に確認し、不要と分かった場合に建築士へ依頼する順序になります。 (出典:No.2 他法令の確認~旅館業法以外の法令確認~(建築・消防法令の提出書類を明記))
旭川市・函館市・小樽市の物件も同じ扱いですか。
いいえ。北海道の相談窓口一覧は、札幌市・旭川市・函館市・小樽市の4市を対象外としています。この4市の物件については各市の保健所にご確認ください。今回の調査では、旭川市・函館市・小樽市の建築関係書類の取扱いを公開資料から確認できていません。確認できていないことは、書類が不要であることを意味しません。 (出典:旅館業法の相談窓口等について(札幌・旭川・函館・小樽の4保健所設置市を除く道内保健所一覧))
事業を譲り受ける場合も検査済証は必要ですか。
道立保健所の案内では、事業譲渡で譲り受けたものから変更がない場合は、検査済証・消防法令の適合通知書とも省略可とされています。実際に省略できるかは物件と譲渡の内容によりますので、管轄の保健所にご確認ください。 (出典:旅館業の許可申請について(添付PDF「旅館業許可申請に必要な書類等」作成日令和6年2月5日、「旅館を始める皆さんへ」作成日R5.6.20、北海道岩内保健所))

公式資料・確認日

本ページは公開資料の再調査を随時行っています。上記の確認日より後に、自治体側の資料が改定されている場合があります。

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北海道版 建築書類チェックリスト

北海道の公開資料をもとに、確認したい書類と、様式の配布先をまとめています。お手元の資料と見比べて、分からないところは空欄のままで大丈夫です。

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免責事項
本ページは一般的な情報提供を目的とするものであり、個別物件について法的・技術的な判断を保証するものではありません。必要な書類や手続きは、自治体、建物の状況、用途、面積、改修履歴などにより異なります。実際の申請にあたっては、所管行政庁および建築士などの専門家へご確認ください。