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長崎県で検査済証がない場合の旅館業許可

長崎県内の旅館業の許可庁は10あります(県立保健所8所と長崎市・佐世保市の保健所)。このうち検査済証の写しを必要書類として公開資料に明記しているのは6庁で、西彼・五島・県北・対馬の4県立保健所は添付書類の一覧自体を公開していません。また県が全県共通で配る様式第1号の添付書類の欄は図面・定款・見取図の3点だけで検査済証を含まず、明記は各保健所のページや手引きでの上乗せです。長崎市だけは申請時の添付ではなく許可証の交付の条件として位置づけ、佐世保市だけは「建築基準法で規定されるよりも以前に建てられた建物」を要件から除く例外を置いています(その範囲がいつを指すのかは市が公開していません)。

本ページは、長崎県の旅館業許可に関する公開手引き等に基づく建築書類まわりの整理です。手引きの内容は改定されることがあり、個別物件の扱いは物件の状態や窓口の判断によって異なります。最新の要件は、必ず管轄の保健所・建築部局でご確認ください。本ページは、許可の取得や証明書の発行を保証するものではありません。

長崎県の要点

「公開資料では確認できず」は、今回確認した公開資料の範囲に記載が見当たらなかったという意味です。その書類が不要であること、あるいは代替が認められないことを示すものではありません。実際の取扱いは物件ごとに異なるため、管轄の保健所・建築部局にご確認ください。

長崎県で検査済証がない場合に確認されている書類

住宅などから用途変更する場合(建築基準法への適合確認)

住宅などを旅館業の施設に用途変更する場合の、建築基準関係規定への適合を確認するための書類です。検査済証の有無とは別の論点で、検査済証が手元にあるかどうかにかかわらず求められることがあります。

建築基準法第87条に該当する用途変更にかかわる「工事完了証」の写し(県南保健所)

公開資料に記載のある書類/根拠:自治体の申請手引き

位置づけ
その他
条件
長崎県県南保健所管内(島原市・雲仙市・南島原市)。他の県立保健所・長崎市・佐世保市の公開資料には同種の記載を確認できませんでした。
取得・作成
特定行政庁(工事完了届の受理に対して発行されるもの)
注意
長崎県県南保健所の変更届の手続き一覧に「変更した部分が明確にわかる図面並びに必要な場合は仕様書も添付することとし、建築基準法第87条に該当する用途変更にかかわる「工事完了証」の写しを添付」と書かれているものです。新規の許可申請の添付書類ではなく、すでに許可を受けた施設の構造設備の概要を変更し、その変更が建築基準法第87条の用途変更に当たる場合の変更届(変更後10日以内)の添付書類です。用途変更の確認を経たことの証明であり、検査済証の代わりではありません。長崎県内でこの記載があるのは県南保健所だけです。
宿カギの対応
取得の進め方を案内できる

出典:旅館手続き関係(変更)(県南保健所・変更手続き一覧)(長崎県県南保健所)/旅館業(県南保健所 衛生環境課)(長崎県県南保健所)

そのほかの取扱い

上のどちらにも当てはまらない取扱いです。

その他、保健所長の求める書類等(包括条項/佐世保市)

公開資料に記載のある書類/根拠:自治体の公式ウェブページ

位置づけ
その他
条件
佐世保市(中核市・佐世保市保健所)
取得・作成
佐世保市保健所長の判断
注意
佐世保市の添付書類の一覧の末尾に置かれた包括条項です。保健所長が個別に追加の書類を求めうることを示すだけで、検査済証の代わりに何が認められるかは示されていません。県南保健所・壱岐保健所の添付書類の一覧の末尾にある「等」も同じ趣旨の開きですが、条項として明記されているのは佐世保市だけです。検査済証について公開資料に記載がないことを不要と読めない理由のひとつです。
宿カギの対応
物件により判断

出典:旅館業営業許可申請書(佐世保市(中核市・保健所設置市)保健福祉部生活衛生課)/様式第1号(第5条第1号関係)旅館業営業許可申請書(佐世保市様式)(佐世保市保健福祉部生活衛生課)

建築士による証明書の取扱い

公開資料では確認できず/根拠:公開資料では確認できず

範囲
長崎県の8県立保健所、長崎市保健所、佐世保市保健所のいずれについても、建築士による証明書に関する記載を確認できていません。県土木部建築課の側にも、検査済証がない建築物についての法適合状況調査や建築士による調査報告の案内はありません。

旅館業の側では、10の許可庁のいずれの公開資料にも建築士に関する記載がありませんでした。建築の側でも、県土木部建築課が公表しているのは確認済証・検査済証を交付した事実の証明(県の建築基準法施行細則の様式第2号、手数料400円)と、建築計画概要書・処分等概要書の閲覧にとどまり、検査済証がない建築物についての調査・証明の案内はありません。記載が確認できないことは、その書類が不要であること、あるいは建築基準法への適合が不要であることを意味しません。令和8年5月28日の通知(健生衛発0528第1号・国住指第164号)は都道府県・保健所設置市・特別区の担当部長宛てに出されており、公開ページに記載がないことは、その自治体が通知の対象外であることを意味しません。なお壱岐保健所の手引きは「別途、旅館業営業者向けに作成されたパンフレットをお渡しします」(配布元は壱岐振興局建設部の建築班)と記しており、建築側の案内資料がウェブでは公開されていない形で存在します。検査済証がない物件の扱いはそちらに書かれている可能性があるため、窓口で確認する価値があります。

出典:旅館業(県央保健所 衛生環境課)(長崎県(県央保健所))/新たに旅館業営業を始められる方へ(壱岐保健所・手引き)(長崎県壱岐保健所)/建築基準法の各種取り扱いについて(長崎市域・佐世保市域を除く/長崎県土木部建築課)(長崎県土木部建築課)/よくある質問(建築基準法・確認済証等の交付を受けた建築物について)(長崎県土木部建築課 審査指導班)/旅館業の許可時における建築基準法への適合確認の徹底について(令和8年5月28日 健生衛発0528第1号・国住指第164号)(厚生労働省・国土交通省)

長崎県内の管轄自治体による違い

長崎県内の旅館業の許可庁は10です。県立保健所が8所(県央・県南・壱岐・上五島・西彼・五島・県北・対馬)、そして中核市である長崎市と佐世保市の保健所です。県内21市町はこの10庁のいずれかに割り当てられており、市町への権限移譲はありません。検査済証を必要書類として明記しているのは6庁で、残る4庁(西彼・五島・県北・対馬)は添付書類の一覧自体を公開していません。記載が確認できないことは、その書類が不要であること、あるいは建築基準法への適合が不要であることを意味しません。さらに注意が必要なのは、県が全県共通で配る様式第1号(第3条関係)の添付書類の欄が図面・定款・見取図の3点だけで、検査済証も消防法令適合通知書も含まれていないことです。佐世保市の様式第1号も同じ3点です。つまり様式本体だけを見ると要件を取り違える構造になっています。

長崎県で検査済証がない場合に次に確認すること

上記は公開手引き等から読み取れる範囲の整理であり、次の点は個別物件ごとに管轄窓口での確認が必要です。

  1. まず物件の所在地を所管する許可庁を確認する(県立保健所8所と長崎市・佐世保市の計10庁)。公開されている情報の量が大きく違います。
  2. 県が配る様式第1号の添付書類の欄(3点)だけを見て判断しない。検査済証と消防法令適合通知書は各保健所のページ・手引きでの上乗せです。
  3. 検査済証の写しが用意できるかを確認する。
  4. 長崎市の物件では、検査済証が申請時ではなく許可証の交付の条件であることを踏まえて段取りを組む(第1号様式の受付欄に受領日の欄があります)。
  5. 佐世保市の物件では、「建築基準法で規定されるよりも以前に建てられた建物」の例外に当たるかを佐世保市保健所に確認する(その範囲は公開されていません)。
  6. 西彼・五島・県北・対馬の管内では添付書類が公開されていないため、必要書類を保健所に直接確認する。
  7. 検査済証が見つからない場合は、県土木部建築課(長崎市域・佐世保市域を除く)または各市の建築部局に、交付した事実の証明が受けられるかを確認する。
  8. 壱岐管内では、振興局建設部の建築班が窓口で配布している旅館業営業者向けのパンフレットを入手する(ウェブでは公開されていません)。
  9. 住宅などからの用途変更に当たるか、当たる場合は用途変更する床面積の合計が200㎡を超えるかを確認する。
  10. 消防法令適合通知書の交付を、施設の所在地を管轄する消防本部に申請する。

様式(公式ページ・ダウンロード)

リンク先は各自治体の公式ページです。様式は改正されることがあるため、提出前に最新版かどうかを必ずご確認ください。

宿カギの実務メモ(長崎県)

宿カギの補足 — 以下は自治体の公開資料の記載ではなく、宿カギが実務で得た見立てです。

長崎県で最初に押さえるべきは、様式だけを見ると要件を取り違えるという構造です。県が全県共通で配る様式第1号の添付書類の欄は、図面・定款・見取図の3点。検査済証も消防法令適合通知書も入っていません。ところが県央・県南・壱岐・上五島の4つの保健所は、ページや手引きで検査済証の写しを求めています。様式は上乗せの手前で止まっている、と理解してください。

もうひとつ大きいのが、長崎市と佐世保市の違いです。長崎市は検査済証を申請時の添付書類にしておらず、許可証の交付の条件にしています。様式の受付欄に「建築基準法の規定による検査済証の写の受領日」という欄があるのがその証拠です。つまり申請自体は検査済証なしで進み、交付までに出せばよい建て付けです。段取りの自由度は上がりますが、最後に必ず必要になることは変わりません。

佐世保市は逆に、要件そのものに例外を置いています。「建築基準法で規定されるよりも以前に建てられた建物を除く」。これは代わりの書類を認めたのではなく、対象から外すという意味です。ただし「建築基準法で規定されるよりも以前」がどこまでを指すのかは、市が公開していません。法施行後に建てられて完了検査を受けていないという、宿カギがよく相談を受けるタイプの物件がこれに当たるかどうかも書かれていないので、佐世保市保健所に直接確かめてください。

検査済証がない場合の代わりの書類は、県・長崎市・佐世保市のどの資料にも見当たりませんでした。ただし壱岐保健所の手引きに、旅館業営業者向けのパンフレットを窓口で渡すという記載があります。配布元は振興局建設部の建築班です。ウェブに出ていない資料に書かれている可能性があるので、窓口で聞いてみる価値はあります。過去の個別案件での経験からも、公開資料で行き止まりに見えるときほど窓口配布の資料が効きました。

※ いずれも過去の個別案件での経験に基づくもので、同じ結果を保証するものではありません。

長崎県についてよくある質問

長崎県で検査済証がない場合、代わりになる書類はありますか。
県の8つの県立保健所、長崎市、佐世保市のいずれの公開資料にも、検査済証がない場合の代替書類(建築台帳記載事項証明書、建築士による調査・証明、法適合状況調査報告書など)に言及する記載を確認できていません。記載が確認できないことは、その書類が不要であること、あるいは建築基準法への適合が不要であることを意味しません。県土木部建築課は確認済証・検査済証を交付した事実の証明(手数料400円)を出していますが、これは交付されている場合の証明です。まず管轄の保健所と建築部局にご相談ください。 (出典:旅館業(県央保健所 衛生環境課)) (出典:建築基準法の各種取り扱いについて(長崎市域・佐世保市域を除く/長崎県土木部建築課)) (出典:よくある質問(建築基準法・確認済証等の交付を受けた建築物について))
長崎市では検査済証をいつ出すのですか。
許可証の交付のときです。長崎市の第1号様式の備考の添付書類は施設の概要・図面・見取図・定款等の4点で検査済証を含まず、代わりに様式の受付欄に「建築基準法の規定による検査済証の写の受領日」の欄が設けられています。市のページ本文も交付時の提出を明記しています。つまり申請自体は検査済証なしで受理されうる建て付けですが、許可証の交付までには必要になります。 (出典:旅館業の手続き) (出典:第1号様式(第3条関係)旅館業営業許可申請書(長崎市様式・受付欄に検査済証の写の受領日欄))
佐世保市の「建築基準法で規定されるよりも以前に建てられた建物を除く」とはどういう意味ですか。
検査済証の要件そのものを外す例外です。代わりの書類を認めたものではありません。ただし「建築基準法で規定されるよりも以前に建てられた建物」が具体的にどこまでを指すのかは、佐世保市の公開資料には示されていません。該当するかどうかは佐世保市保健所にご確認ください。 (出典:旅館業営業許可申請書) (出典:【宿泊施設】旅館業を行う場合は許可が必要です)
西彼・五島・県北・対馬の管内では検査済証は要らないのですか。
そう読むことはできません。この4つの県立保健所は添付書類の一覧自体を公開しておらず、検査済証について何も書いていないだけです。記載が確認できないことは、その書類が不要であること、あるいは建築基準法への適合が不要であることを意味しません。同じ県の県央・県南・壱岐・上五島の各保健所は検査済証の写しを必要書類として掲げています。必要書類は管轄の保健所に直接お問い合わせください。 (出典:旅館・公衆浴場・興行場(西彼保健所)) (出典:生活衛生(県北保健所)) (出典:旅館業(県央保健所 衛生環境課)) (出典:新たに旅館業営業を始められる方へ(壱岐保健所・手引き))

公式資料・確認日

本ページは公開資料の再調査を随時行っています。上記の確認日より後に、自治体側の資料が改定されている場合があります。

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免責事項
本ページは一般的な情報提供を目的とするものであり、個別物件について法的・技術的な判断を保証するものではありません。必要な書類や手続きは、自治体、建物の状況、用途、面積、改修履歴などにより異なります。実際の申請にあたっては、所管行政庁および建築士などの専門家へご確認ください。