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京都府で検査済証がない場合の旅館業許可

京都府(丹後保健所)の新規申請チェックリストは検査済証の写しと消防法令適合通知書を無条件の必要書類として挙げ、代替書類の記載はありません。一方、京都市のチェックリストは「検査済証、確認済証の写し(新築の建物や、用途変更の手続きなどがある場合)」と条件付きに区分し、京町家に関する「建築基準法施行以前の建物であることを示す登記等」も挙げられていますが、これは玄関帳場の特例を受けるための書類で、検査済証の代わりではありません。

本ページは、京都府の旅館業許可に関する公開手引き等に基づく建築書類まわりの整理です。手引きの内容は改定されることがあり、個別物件の扱いは物件の状態や窓口の判断によって異なります。最新の要件は、必ず管轄の保健所・建築部局でご確認ください。本ページは、許可の取得や証明書の発行を保証するものではありません。

京都府の要点

「公開資料では確認できず」は、今回確認した公開資料の範囲に記載が見当たらなかったという意味です。その書類が不要であること、あるいは代替が認められないことを示すものではありません。実際の取扱いは物件ごとに異なるため、管轄の保健所・建築部局にご確認ください。

京都府で検査済証がない場合に確認されている書類

住宅などから用途変更する場合(建築基準法への適合確認)

住宅などを旅館業の施設に用途変更する場合の、建築基準関係規定への適合を確認するための書類です。検査済証の有無とは別の論点で、検査済証が手元にあるかどうかにかかわらず求められることがあります。

確認済証の写し

公開資料に記載のある書類/根拠:自治体の申請様式

位置づけ
確認済証
条件
京都市。新築の建物や、用途変更の手続きなどがある場合
取得・作成
特定行政庁または指定確認検査機関
注意
これは検査済証が見つからない場合の代替として案内されている書類ではありません。京都市のチェックリスト(2026-03-01版)は「検査済証、確認済証の写し(新築の建物や、用途変更の手続きなどがある場合)」と両者を並記しています。どちらでもよいのか、検査済証がない場合に限るのかは公開資料からは読み取れません。また括弧書きのとおり、新築や用途変更の手続きがある場合に限った書類とされている点にもご注意ください。用途変更に当たる場合は令和8年5月28日の国通知(健生衛発0528第1号・国住指第164号)①(用途変更する床面積の合計が200㎡を超える場合の用途変更に係る確認済証)と整合しますが、新築の場合は別の趣旨です。
宿カギの対応
取得の進め方を案内できる

出典:【参考】必要書類一覧チェックリスト(旅館業許可申請提出書類)(京都市医療衛生センター)

建築基準法の適用除外(京都市歴史的建築物の保存及び活用に関する条例)

公開資料に記載のある書類/根拠:自治体の公式ウェブページ

位置づけ
その他
条件
京都市。歴史的建築物(重要京町家=個別指定京町家など)を用途変更して使う場合。建築レーンの制度であり、旅館業の窓口とは別です。
取得・作成
京都市(都市計画局)
注意
京都市は、歴史的建築物について建築基準法の適用を除外する市独自の条例を持っています。市は「既存の歴史的建築物は、増築や用途の変更を行おうとする場合、建築基準法に適合させる必要があり、景観的、文化的に価値のある意匠や形態等を保存しながら使い続けることが困難となることがあります」としたうえで、「法の適用を除外する代わりに、歴史的建築物の意匠や形態等を可能な限り残せるような防火上・避難上の措置や構造に係る補強等を講じることによって安全性を確保することを認めており」と説明しています。重要京町家(個別指定京町家)などが対象です。これは都市計画局が所管する建築基準法側の制度で、旅館業許可の提出書類ではありません。旅館業許可申請でこの認定が受理される旨を述べた公開資料は確認できていません。
宿カギの対応
物件により判断

出典:歴史的建築物の保存及び活用(京都市歴史的建築物の保存及び活用に関する条例=建築基準法の適用除外制度/更新日2025年3月28日)(京都市(都市計画局))

そのほかの取扱い

上のどちらにも当てはまらない取扱いです。

建築基準法施行以前の建物であることを示す登記等(京町家として玄関帳場の特例を受ける場合)

公開資料に記載のある書類/根拠:自治体の申請様式

位置づけ
その他
条件
京都市。簡易宿所営業で、京町家として玄関帳場の特例を受ける場合
取得・作成
法務局(登記事項証明書等)
注意
京都市のチェックリストが、京町家に関する書類(外観写真、京町家の痕跡を示す内装等写真と並んで)として挙げている書類です。これは検査済証の代わりになる書類ではありません。簡易宿所営業で京町家として玄関帳場の特例を受けるために、京町家に当たることを示す疎明資料です。適用の可否は京都市にご確認ください。
宿カギの対応
取得の進め方を案内できる(交付するのは法務局です。適用可否の判断は京都市の窓口になります)

出典:【参考】必要書類一覧チェックリスト(旅館業許可申請提出書類)(京都市医療衛生センター)

建築士による証明書の取扱い

可能性への言及あり/根拠:自治体の申請手引き

範囲
京都市(旧手引きでの相談先案内のみ。証明書そのものへの言及はありません)

京都府・京都市のいずれの現行資料にも、建築士による証明書を提出書類として認める記載は確認できていません。京都市の都市計画局は現行ページで「建築確認の手続きが不要な場合でも(対象面積200㎡以下、増改築や大規模な修繕・模様替を伴わない等)、用途地域のほか、建築基準法のさまざまな規定に適合させる必要があります」とし、「必要に応じて、建築士等の専門家にご相談のうえ」と案内していますが、これは相談の案内であって証明書の提出を求めるものではありません。令和8年5月28日の国通知が示す用途変更200㎡以下の建築士による証明書についても、府・市の資料に記載は確認できていません。同通知の宛先には都道府県・保健所設置市が含まれており、記載がないことは対象外であることを意味しません。

出典:旅館業法に基づく宿泊施設の開設を計画されている関係者の皆様へ(更新日2023年4月6日)(京都市(都市計画局))/旅館業法に基づく許可申請の手続等について(平成29年4月) ※京都市の現行ページからはリンクされていない旧版。手数料・営業種別など現行制度と異なる(京都市)

京都府内の管轄自治体による違い

京都府内は、府所管の保健所と保健所設置市の京都市に分かれ、検査済証の扱いが明確に異なります。府(丹後保健所)は検査済証の写しを無条件の必要書類としていますが、京都市は「新築の建物や、用途変更の手続きなどがある場合」に限った書類としています。さらに京都市には京町家に関する書類区分(玄関帳場の特例のためのもので、検査済証の代替ではありません)と、歴史的建築物について建築基準法の適用を除外する市独自の条例があり、府側にはありません。

京都府で検査済証がない場合に次に確認すること

上記は公開手引き等から読み取れる範囲の整理であり、次の点は個別物件ごとに管轄窓口での確認が必要です。

  1. 物件の所在地が京都市か、府所管の保健所の管轄かを確認する(検査済証の扱いが明確に異なります)。
  2. 京都市の場合、その物件が「新築の建物や、用途変更の手続きなどがある場合」に当たるかを確認する(当たらなければ検査済証・確認済証は場合による書類の扱いです)。
  3. 京町家に該当する可能性がある場合は、京町家に関する書類区分の適用可否と、必要になる登記等・写真の範囲を京都市に確認する。
  4. 府所管域の場合、検査済証の写しが用意できないときにどう扱われるかを、工事着工前の事前相談で保健所に確認する(チェックリストに代替の記載はありません)。
  5. 建築確認申請の要否について、建築士等の専門家に事前相談する(京都市の手引きが案内しています)。
  6. 用途変更に当たる場合は、用途変更する床面積の合計が200㎡を超えるかを確認する。
  7. 消防法令適合通知書の交付申請を所轄の消防署に確認する(京都市は原本提出で、記載の所在地が申請書と一致している必要があります)。

様式(公式ページ・ダウンロード)

リンク先は各自治体の公式ページです。様式は改正されることがあるため、提出前に最新版かどうかを必ずご確認ください。

宿カギの実務メモ(京都府)

宿カギの補足 — 以下は自治体の公開資料の記載ではなく、宿カギが実務で得た見立てです。

京都で押さえておきたいのは、京都市が検査済証を「新築の建物や、用途変更の手続きなどがある場合」の書類として区分している点です。府の管轄では無条件の必要書類ですから、同じ京都府内でも出発点が変わります。古い建物をそのまま活用する計画であれば、京都市かどうかで準備が変わる可能性があります。

もうひとつ京都に固有なのが、京町家に関する書類区分です。建築基準法の施行以前に建てられた建物には、そもそも確認申請も検査済証も存在しません。京都市は、京町家として玄関帳場の特例を受ける場合に、京町家に当たることを登記等で示すよう求めています。これは検査済証の代わりになる書類ではありません。京町家を用途変更して宿にするときの建築基準法側の道は、市の「京都市歴史的建築物の保存及び活用に関する条例」による適用除外の制度のほうです(所管は都市計画局で、旅館業の窓口とは別です)。

宿カギがこれまで扱ってきた案件でも、確認申請や図面が残っていない物件を扱ったことがあります。その場合でも、まず手元の資料をもとに書類ベースで確認を進める進め方を取りましたが、寸法の入った現況図がなければ実測が必要になることもありました。

※ いずれも過去の個別案件での経験に基づくもので、同じ結果を保証するものではありません。

京都府についてよくある質問

京都市では検査済証は必ず必要ですか。
京都市のチェックリスト(2026-03-01版)では「検査済証、確認済証の写し(新築の建物や、用途変更の手続きなどがある場合)」と、場合による書類に区分されています。なお平成29年4月の旧手引き(現在は市のページからリンクされていません)は「新築,増築等による新規の営業許可申請に限る。」としており、こちらには「用途変更」の語が一度も出てきません。現行のチェックリストは用途変更を含めているため、条件が一致していません。ご自身の計画がこれに当たるかを京都市にご確認ください。 (出典:【参考】必要書類一覧チェックリスト(旅館業許可申請提出書類)) (出典:旅館業法に基づく許可申請の手続等について(平成29年4月) ※京都市の現行ページからはリンクされていない旧版。手数料・営業種別など現行制度と異なる)
京町家を宿泊施設にしたいのですが、検査済証がありません。
京町家に関する書類として挙げられている「建築基準法施行以前の建物であることを示す登記等」は、簡易宿所営業で玄関帳場の特例を受けるための書類で、検査済証の代わりになるものではありません。検査済証・確認済証は別の行に「新築の建物や、用途変更の手続きなどがある場合」の書類として挙げられています。京町家を用途変更して宿にする場合の建築基準法側の道としては、京都市に「京都市歴史的建築物の保存及び活用に関する条例」による建築基準法の適用除外の制度があります。これは都市計画局が所管する制度なので、保健所とあわせて市の建築部局にもご相談ください。 (出典:【参考】必要書類一覧チェックリスト(旅館業許可申請提出書類)) (出典:歴史的建築物の保存及び活用(京都市歴史的建築物の保存及び活用に関する条例=建築基準法の適用除外制度/更新日2025年3月28日))
京都府の管轄で検査済証がない場合、代わりになる書類はありますか。
府(丹後保健所)の新規申請チェックリストは検査済証の写しを無条件の必要書類として挙げており、代替書類の記載は確認できていません。記載がないことは、代替が認められないことを意味しません。工事着工前の事前相談の段階で、管轄の保健所にご相談ください。 (出典:旅館業の手続きについて(旅館業法に係る新規申請手続き))
建築士による証明書は京都で使えますか。
今回確認した京都府・京都市の資料には、建築士による証明書を提出書類として認める記載が見当たりませんでした。ただし令和8年5月28日の国通知の宛先には都道府県と保健所設置市が含まれており、京都府・京都市もその宛先に当たります。記載がないことは、この取扱いの対象外であることを意味しません。またこれは検査済証の代わりになる書類ではなく、用途変更後の建築基準関係規定への適合を確認するための書類です。なお京都市の都市計画局は「建築確認の手続きが不要な場合でも(対象面積200㎡以下、増改築や大規模な修繕・模様替を伴わない等)、用途地域のほか、建築基準法のさまざまな規定に適合させる必要があります」「必要に応じて、建築士等の専門家にご相談のうえ」と案内しています。 (出典:旅館業法に基づく宿泊施設の開設を計画されている関係者の皆様へ(更新日2023年4月6日)) (出典:旅館業法に基づく許可申請の手続等について(平成29年4月) ※京都市の現行ページからはリンクされていない旧版。手数料・営業種別など現行制度と異なる)

公式資料・確認日

本ページは公開資料の再調査を随時行っています。上記の確認日より後に、自治体側の資料が改定されている場合があります。

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免責事項
本ページは一般的な情報提供を目的とするものであり、個別物件について法的・技術的な判断を保証するものではありません。必要な書類や手続きは、自治体、建物の状況、用途、面積、改修履歴などにより異なります。実際の申請にあたっては、所管行政庁および建築士などの専門家へご確認ください。