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鹿児島県で検査済証がない場合の旅館業許可

鹿児島県と鹿児島市は、どちらも旅館業営業許可申請の様式の添付書類の欄に「検査済証の写し」を明記しています。ただし両者とも「新たに建築確認を受けたものに限る。」という同じ限定が付いており、既存の建築物をそのまま使う場合はこの添付書類の対象外と読めます。検査済証が存在しない建築物についての代替書類は、旅館業を所管する県生活衛生課・各保健所と鹿児島市保健所の公開資料には見当たりません。一方、鹿児島市の建築指導課は、検査済証が未交付の場合でも建築士による調査で法令適合性を確認する必要があるという取扱いを公表しています。ただし令和8年5月28日の国通知は、用途変更を伴う場合に確認済証または建築士による証明書を求めるよう示しています(検査済証の代替ではありません)。

本ページは、鹿児島県の旅館業許可に関する公開手引き等に基づく建築書類まわりの整理です。手引きの内容は改定されることがあり、個別物件の扱いは物件の状態や窓口の判断によって異なります。最新の要件は、必ず管轄の保健所・建築部局でご確認ください。本ページは、許可の取得や証明書の発行を保証するものではありません。

鹿児島県の要点

鹿児島県で検査済証がない場合に確認されている書類

検査済証そのものが見つからない場合

検査済証が手元にない、または交付されていない場合に、公開資料で案内されている書類です。

建築士による調査(法令適合性の確認/国土交通省「既存建築物の現況調査ガイドライン」に基づく現況調査)

公開資料に記載のある書類/根拠:自治体の公式ウェブページ

位置づけ
適合状況調査
条件
鹿児島市(建設局建築部建築指導課)。県土木部建築課の「建築基準法に関する取扱い(令和7年4月)」には対応する記載がなく、県所管の区域には及びません。
取得・作成
建築士(調査の実施主体)
注意
鹿児島市の建築指導課が「確認申請等の履歴の有無にかかわらず、建築士による調査(建築時点で法令に適合していたこと、以降に建築等行為がなく現状のままで使用されていること、または建築等行為があったとしてもその時点の法に適合していることの調査)により、法令への適合性を確認する必要があります」として公表している取扱いです。「確認申請の経過がない(または検査済証が未交付)場合でも建築等行為は可能か?」という設問に対する答えとして示され、国土交通省の「既存建築物の現況調査ガイドライン」が案内されています。対象は既存建築物に対する建築等行為(増築・改築・移転・大規模の修繕・大規模の模様替・用途変更)で、建築基準法上の手続きにおける取扱いです。旅館業許可申請の添付書類として明記されたものではありません。また確認申請そのものが不要な規模(用途変更200㎡以下など)についての取扱いは記載がありません。
宿カギの対応
宿カギが作成を担当できる(建築士による現況調査が必要になります)

出典:既存建築物に対する建築等行為の法的取扱い(鹿児島市建築指導課)(鹿児島市(建設局建築部建築指導課))

住宅などから用途変更する場合(建築基準法への適合確認)

住宅などを旅館業の施設に用途変更する場合の、建築基準関係規定への適合を確認するための書類です。検査済証の有無とは別の論点で、検査済証が手元にあるかどうかにかかわらず求められることがあります。

既存不適格調書(鹿児島市)

公開資料に記載のある書類/根拠:自治体の公式ウェブページ

位置づけ
適合状況調査
条件
鹿児島市(建設局建築部建築指導課)
取得・作成
申請者(建築士による調査を前提に建築主事へ提出)
注意
鹿児島市の建築指導課が「既存不適格調書(建築等行為に伴う確認申請の際に添付が必要となる資料です。増築等の工事種別に応じた適用除外条文や緩和措置の確認にご活用ください。)」として案内しているものです。既存不適格建築物に対する増築・改築・移転・大規模の修繕・大規模の模様替・用途変更等の建築等行為に伴い確認申請を行う場合の添付資料です。確認申請自体が不要な規模(用途変更200㎡以下など)についての取扱いは記載がありません。
宿カギの対応
宿カギが作成を担当できる

出典:既存建築物に対する建築等行為の法的取扱い(鹿児島市建築指導課)(鹿児島市(建設局建築部建築指導課))/鹿児島市確認申請の手引き 第2編 許認可等手続き・事務処理の流れ(令和8年4月改訂)(鹿児島市(建築指導課))

そのほかの取扱い

上のどちらにも当てはまらない取扱いです。

旅館等建築等協議書/規制区域外における旅館等の建築等の届出書(鹿児島市)

公開資料に記載のある書類/根拠:自治体の公式ウェブページ

位置づけ
自治体指定様式
条件
鹿児島市。規制区域内は協議書、規制区域外は届出書になります。
取得・作成
鹿児島市(建設局建築部建築指導課)
注意
鹿児島市のラブホテル類似施設の建築等の規制に関する指導要綱に基づく手続きです。旅館・ホテル営業または簡易宿所営業の用途に供する建築物について、建築・大規模の修繕・大規模の模様替または建築基準法第87条の用途の変更を行う場合、建築確認申請等を行う前に協議書または届出書の提出が必要です。既存の建物を旅館業に用途変更する場合も対象になります。旅館業許可の添付書類ではなく建築の側の別手続きですが、建築確認申請より前の手続きなので日程に直結します。
宿カギの対応
取得の進め方を案内できる

出典:ラブホテル類似施設の建築等に係る協議・届出について(鹿児島市建築指導課)(鹿児島市(建設局建築部建築指導課))

その他知事が必要と認める書類(包括条項・鹿児島県)

公開資料に記載のある書類/根拠:自治体の申請様式

位置づけ
その他
条件
鹿児島県(伊集院・加世田・川薩・姶良・鹿屋・西之表・屋久島・名瀬・徳之島の各保健所所管区域)
取得・作成
鹿児島県知事(所管の保健所)
注意
県の別記第1号様式の添付書類の8番目に置かれた包括条項です。知事(所管の保健所)が必要と認めた場合に追加の書類を求めうることを示すもので、何を求めるかの具体的な基準は公開されていません。検査済証の限定(新たに建築確認を受けたものに限る)に当てはまらない物件について、個別に書類を求められる余地が残ることを意味します。なお鹿児島市の様式第1にはこの包括条項がありませんが、市の施行細則第2条が「様式第1に必要な書類を添付して」と定めているため、市の側にも追加の書類を求める余地は残ります。
宿カギの対応
物件により判断

出典:旅館業営業許可申請書 別記第1号様式(第2条関係)※添付書類8項目(鹿児島県)/鹿児島県例規集「旅館業法施行細則」(令和7年7月1日施行・現行版)(鹿児島県)/旅館業営業許可申請書 様式第1(第2条関係)※添付書類9項目(鹿児島市)(鹿児島市)

建築士による証明書の取扱い

可能性への言及あり/根拠:自治体の公式ウェブページ

条件
確認申請の経過がない、または検査済証が未交付の既存建築物に対して建築等行為(用途変更を含む)を行う場合に、建築基準法への適合性を確認する方法として建築士による調査が求められる場面です。旅館業許可申請の提出書類として建築士の証明書を受理する旨の記載ではありません。
範囲
鹿児島市の建設局建築部建築指導課、つまり建築基準法の側だけです。旅館業を所管する鹿児島市保健所・鹿児島県生活衛生課の資料、および県土木部建築課の「建築基準法に関する取扱い(令和7年4月)」には建築士に関する記載がありません。

鹿児島市建築指導課は「確認申請等の履歴の有無にかかわらず、建築士による調査(建築時点で法令に適合していたこと、以降に建築等行為がなく現状のままで使用されていること、または建築等行為があったとしてもその時点の法に適合していることの調査)により、法令への適合性を確認する必要があります」としています。検査済証が未交付の建物について正面から触れている点で価値がありますが、これは建築基準法の手続きの中での調査の要求であり、建築士が作成した証明書を旅館業の許可申請で受理するという記載ではありません。記載が確認できないことは、その書類が不要であること、あるいは建築基準法への適合が不要であることを意味しません。令和8年5月28日の通知(健生衛発0528第1号・国住指第164号)は都道府県・保健所設置市・特別区の担当部長宛てに出されており、公開ページに記載がないことは、その自治体が通知の対象外であることを意味しません。

出典:既存建築物に対する建築等行為の法的取扱い(鹿児島市建築指導課)(鹿児島市(建設局建築部建築指導課))/旅館業営業許可申請書(鹿児島県)/旅館業の許可時における建築基準法への適合確認の徹底について(令和8年5月28日 健生衛発0528第1号・国住指第164号)(厚生労働省・国土交通省)

鹿児島県内の管轄自治体による違い

鹿児島県内の旅館業の窓口は、県の各保健所(伊集院・加世田・川薩・姶良・鹿屋・西之表・屋久島・名瀬・徳之島)と、中核市である鹿児島市の保健所です。検査済証については県・市の書きぶりがほぼ同じで、どちらも様式の添付書類の欄に「建築基準法に基づく検査済証の写し(新たに建築確認を受けたものに限る。)」と、同一の限定を付けて明記しています。この限定により、既存の建築物をそのまま使う(新たな建築確認を受けない)場合はこの添付書類の対象外と読めます。ただし検査済証が存在しない建築物についての代替書類・取扱いは、旅館業の側の公開資料には見当たりません。記載が確認できないことは、その書類が不要であること、あるいは建築基準法への適合が不要であることを意味しません。差が出るのは建築の側で、鹿児島市の建築指導課だけが検査済証が未交付の場合の取扱いを公表しています。

鹿児島県で検査済証がない場合に次に確認すること

上記は公開手引き等から読み取れる範囲の整理であり、次の点は個別物件ごとに管轄窓口での確認が必要です。

  1. まず物件の所在地の窓口を確認する(鹿児島市なら市保健所、それ以外は県の各保健所)。
  2. その建物について新たに建築確認を受けるかどうかを整理する(県・市とも検査済証の写しは「新たに建築確認を受けたものに限る。」という限定つきです)。
  3. 新たに建築確認を受けない場合でも、建築基準法への適合が不要になるわけではないため、建築部局に必要な手続きを確認する。
  4. 鹿児島市の物件で検査済証が未交付の場合は、建築士による調査で法令適合性を確認する必要があるという市の取扱いを踏まえ、調査を依頼できるかを整理する。
  5. 国土交通省の「既存建築物の現況調査ガイドライン」に沿った調査になるため、図面の残り方を先に確認する。
  6. 既存不適格建築物に当たる場合は、既存不適格調書が確認申請の添付資料になるため準備する。
  7. 県所管の区域では検査済証が未交付の場合の取扱いが公表されていないため、保健所と土木事務所の双方に相談する。
  8. 鹿児島市の物件では、ラブホテル類似施設の建築等の規制に関する指導要綱の協議書・届出書が必要かを建築指導課に確認する(用途変更も対象で、建築確認申請の前の手続きです)。
  9. 住宅などからの用途変更に当たるか、当たる場合は用途変更する床面積の合計が200㎡を超えるかを確認する。
  10. 消防法令適合通知書の交付を、所轄の消防署に申請する(県・市とも様式の添付書類に条件なしで明記されています)。

様式(公式ページ・ダウンロード)

リンク先は各自治体の公式ページです。様式は改正されることがあるため、提出前に最新版かどうかを必ずご確認ください。

宿カギの実務メモ(鹿児島県)

宿カギの補足 — 以下は自治体の公開資料の記載ではなく、宿カギが実務で得た見立てです。

鹿児島県で最初に読み解くべきは、検査済証に付いている限定です。県も鹿児島市も、様式の添付書類の欄に「建築基準法に基づく検査済証の写し(新たに建築確認を受けたものに限る。)」と書いています。文字どおりに読めば、既存の建物をそのまま使い、新たに建築確認を受けないなら、この添付書類の対象外ということになります。

ただし、そこで話は終わりません。建築基準法への適合そのものが不要になるわけではないからです。そして検査済証がそもそも存在しない建物をどう扱うかは、旅館業の側の資料には書かれていません。

道筋があるのは鹿児島市の建築指導課です。「確認申請の経過がない(または検査済証が未交付)場合でも建築等行為は可能か?」という設問を立て、確認申請等の履歴の有無にかかわらず建築士による調査で法令適合性を確認する必要がある、と答えています。国土交通省の既存建築物の現況調査ガイドラインも案内されています。検査済証がない建物について正面から書いている点で、県内では貴重な資料です。

ただし対象は建築等行為(増築・改築・移転・大規模の修繕や模様替・用途変更)で、確認申請そのものが不要な規模については書かれていません。また県土木部建築課の取扱いには対応する記載がないので、県所管の区域では同じようには進みません。

もうひとつ、鹿児島市ではラブホテル類似施設の建築等の規制に関する指導要綱があり、用途変更を含む建築等について建築確認申請の前に協議書または届出書が必要です。宿カギがこれまで扱ってきた案件でも、この種の前置きの手続きは日程に直結しました。早めに建築指導課に当たっておくことをおすすめします。

※ いずれも過去の個別案件での経験に基づくもので、同じ結果を保証するものではありません。

鹿児島県についてよくある質問

「新たに建築確認を受けたものに限る」とはどういう意味ですか。
鹿児島県の別記第1号様式と鹿児島市の様式第1は、どちらも添付書類として「建築基準法に基づく検査済証の写し(新たに建築確認を受けたものに限る。)」と書いています。文字どおりには、新たに建築確認を受けた場合にその検査済証の写しを出す、という意味です。既存の建築物をそのまま使う場合はこの添付書類の対象外と読めます。ただし建築基準法への適合そのものが不要になるわけではありませんし、県の様式には「その他知事が必要と認める書類」という包括条項もあります。なお令和8年5月28日の国通知(健生衛発0528第1号・国住指第164号)は、衛生主管部局に対し、旅館業の許可時に、用途変更する床面積の合計が200㎡を超える場合は「用途変更に係る確認済証」、200㎡以下の場合は「建築基準関係規定に適合している旨の建築士による証明書」を求めるよう示しています。これは用途変更後の建築基準関係規定への適合確認であって、検査済証の代替ではありません。取扱いは管轄の保健所にご確認ください。 (出典:旅館業営業許可申請書 別記第1号様式(第2条関係)※添付書類8項目) (出典:旅館業営業許可申請書 様式第1(第2条関係)※添付書類9項目(鹿児島市)) (出典:旅館業の許可時における建築基準法への適合確認の徹底について(令和8年5月28日 健生衛発0528第1号・国住指第164号))
検査済証がない建物を鹿児島市で旅館にできますか。
鹿児島市の建築指導課は「確認申請の経過がない(または検査済証が未交付)場合でも建築等行為は可能か?」という設問に対し、「確認申請等の履歴の有無にかかわらず、建築士による調査(建築時点で法令に適合していたこと、以降に建築等行為がなく現状のままで使用されていること、または建築等行為があったとしてもその時点の法に適合していることの調査)により、法令への適合性を確認する必要があります」としています。国土交通省の既存建築物の現況調査ガイドラインも案内されています。ただし建築基準法の手続きの中での取扱いであり、確認申請自体が不要な規模については記載がありません。 (出典:既存建築物に対する建築等行為の法的取扱い(鹿児島市建築指導課))
県所管の区域でも同じ扱いですか。
公開資料では確認できていません。検査済証が未交付の場合の取扱いを公表しているのは鹿児島市の建築指導課だけで、県土木部建築課の「建築基準法に関する取扱い(令和7年4月)」には検査済証・法適合状況調査・建築士に関する記載がありません。記載が確認できないことは、その書類が不要であること、あるいは建築基準法への適合が不要であることを意味しません。管轄の保健所と土木事務所の双方にご相談ください。 (出典:既存建築物に対する建築等行為の法的取扱い(鹿児島市建築指導課)) (出典:旅館業を営業しようとする場合)
鹿児島市で旅館をはじめる場合、ほかに手続きはありますか。
あります。鹿児島市のラブホテル類似施設の建築等の規制に関する指導要綱に基づく協議・届出です。旅館・ホテル営業または簡易宿所営業の用途に供する建築物について、建築・大規模の修繕・大規模の模様替、または建築基準法第87条の用途の変更を行う場合、建築確認申請等を行う前に、規制区域内なら協議書、規制区域外なら届出書を提出する必要があります。既存の建物を旅館業に用途変更する場合も対象です。 (出典:ラブホテル類似施設の建築等に係る協議・届出について(鹿児島市建築指導課))

公式資料・確認日

本ページは公開資料の再調査を随時行っています。上記の確認日より後に、自治体側の資料が改定されている場合があります。

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免責事項
本ページは一般的な情報提供を目的とするものであり、個別物件について法的・技術的な判断を保証するものではありません。必要な書類や手続きは、自治体、建物の状況、用途、面積、改修履歴などにより異なります。実際の申請にあたっては、所管行政庁および建築士などの専門家へご確認ください。