建築士による調査(法令適合性の確認/国土交通省「既存建築物の現況調査ガイドライン」に基づく現況調査)
公開資料に記載のある書類/根拠:自治体の公式ウェブページ
- 位置づけ
- 適合状況調査
- 条件
- 鹿児島市(建設局建築部建築指導課)。県土木部建築課の「建築基準法に関する取扱い(令和7年4月)」には対応する記載がなく、県所管の区域には及びません。
- 取得・作成
- 建築士(調査の実施主体)
- 注意
- 鹿児島市の建築指導課が「確認申請等の履歴の有無にかかわらず、建築士による調査(建築時点で法令に適合していたこと、以降に建築等行為がなく現状のままで使用されていること、または建築等行為があったとしてもその時点の法に適合していることの調査)により、法令への適合性を確認する必要があります」として公表している取扱いです。「確認申請の経過がない(または検査済証が未交付)場合でも建築等行為は可能か?」という設問に対する答えとして示され、国土交通省の「既存建築物の現況調査ガイドライン」が案内されています。対象は既存建築物に対する建築等行為(増築・改築・移転・大規模の修繕・大規模の模様替・用途変更)で、建築基準法上の手続きにおける取扱いです。旅館業許可申請の添付書類として明記されたものではありません。また確認申請そのものが不要な規模(用途変更200㎡以下など)についての取扱いは記載がありません。
- 宿カギの対応
- 宿カギが作成を担当できる(建築士による現況調査が必要になります)
出典:既存建築物に対する建築等行為の法的取扱い(鹿児島市建築指導課)(鹿児島市(建設局建築部建築指導課))
宿カギの実務メモ(鹿児島県)
宿カギの補足 — 以下は自治体の公開資料の記載ではなく、宿カギが実務で得た見立てです。
鹿児島県で最初に読み解くべきは、検査済証に付いている限定です。県も鹿児島市も、様式の添付書類の欄に「建築基準法に基づく検査済証の写し(新たに建築確認を受けたものに限る。)」と書いています。文字どおりに読めば、既存の建物をそのまま使い、新たに建築確認を受けないなら、この添付書類の対象外ということになります。
ただし、そこで話は終わりません。建築基準法への適合そのものが不要になるわけではないからです。そして検査済証がそもそも存在しない建物をどう扱うかは、旅館業の側の資料には書かれていません。
道筋があるのは鹿児島市の建築指導課です。「確認申請の経過がない(または検査済証が未交付)場合でも建築等行為は可能か?」という設問を立て、確認申請等の履歴の有無にかかわらず建築士による調査で法令適合性を確認する必要がある、と答えています。国土交通省の既存建築物の現況調査ガイドラインも案内されています。検査済証がない建物について正面から書いている点で、県内では貴重な資料です。
ただし対象は建築等行為(増築・改築・移転・大規模の修繕や模様替・用途変更)で、確認申請そのものが不要な規模については書かれていません。また県土木部建築課の取扱いには対応する記載がないので、県所管の区域では同じようには進みません。
もうひとつ、鹿児島市ではラブホテル類似施設の建築等の規制に関する指導要綱があり、用途変更を含む建築等について建築確認申請の前に協議書または届出書が必要です。宿カギがこれまで扱ってきた案件でも、この種の前置きの手続きは日程に直結しました。早めに建築指導課に当たっておくことをおすすめします。
※ いずれも過去の個別案件での経験に基づくもので、同じ結果を保証するものではありません。