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岐阜県で検査済証がない場合の旅館業許可

岐阜県(岐阜市を除く)は、旅館業営業許可申請の添付書類の13番に「建築基準法検査済証の写し」を挙げ、注意事項欄に「原則添付が必要」とだけ書いています。検査済証がない場合に何を代わりに出すかは、県のページにも県の施行細則にも書かれていません。県が別枠で示すのは住宅等を用途変更する場合の適合確認(200㎡超=用途変更に係る確認済証、200㎡以下=建築士による証明書)で、県は参考様式まで配布していますが、これは検査済証の代わりではありません。中核市の岐阜市は別建てで、検査済証を求めるのは新築で建築確認が必要な場合に限られます。

本ページは、岐阜県の旅館業許可に関する公開手引き等に基づく建築書類まわりの整理です。手引きの内容は改定されることがあり、個別物件の扱いは物件の状態や窓口の判断によって異なります。最新の要件は、必ず管轄の保健所・建築部局でご確認ください。本ページは、許可の取得や証明書の発行を保証するものではありません。

岐阜県の要点

「公開資料では確認できず」は、今回確認した公開資料の範囲に記載が見当たらなかったという意味です。その書類が不要であること、あるいは代替が認められないことを示すものではありません。実際の取扱いは物件ごとに異なるため、管轄の保健所・建築部局にご確認ください。

岐阜県で検査済証がない場合に確認されている書類

住宅などから用途変更する場合(建築基準法への適合確認)

住宅などを旅館業の施設に用途変更する場合の、建築基準関係規定への適合を確認するための書類です。検査済証の有無とは別の論点で、検査済証が手元にあるかどうかにかかわらず求められることがあります。

用途変更に係る確認済証

公開資料に記載のある書類/根拠:自治体の申請手引き

位置づけ
確認済証
条件
岐阜県(岐阜市を除く県内全域/県の11保健所・センター)。岐阜市の手引き・細則・様式には該当する記載がありません。
取得・作成
建築主事(特定行政庁)または指定確認検査機関。県内の特定行政庁は県の建築事務所のほか岐阜市・大垣市・各務原市(高山市・多治見市・可児市は小規模建築物のみを扱う限定特定行政庁のため、旅館規模の物件は県の建築事務所等が窓口)
注意
県の御案内「住宅を活用して旅館業を行おうとする方へ」が、住宅等の既存建築物を用途変更して旅館業の施設として活用する場合に、用途変更する床面積の合計が200㎡を超えるときの書類として挙げているものです。御案内の書き出しは「用途変更した場合は、建築基準関係規定への適合を確認するため、以下の書類を旅館業の許可申請時に提出してください。」で、目的が用途変更後の適合確認であることが明示されています。検査済証の代わりに出す書類ではありません。
宿カギの対応
取得の進め方を案内できる

出典:住宅を活用して旅館業を行おうとする方へ(御案内・様式1)(岐阜県(生活衛生課))/環境営業の手続きについて(旅館業営業許可申請に必要な書類等)(岐阜県(生活衛生課))/旅館業の許可時における建築基準法への適合確認の徹底について(令和8年5月28日 健生衛発0528第1号・国住指第164号)(岐阜県生活衛生課が掲載)(厚生労働省・国土交通省(岐阜県が掲載))

建築基準関係規定に適合している旨の証明書(岐阜県 参考様式2・建築士による証明)

公開資料に記載のある書類/根拠:自治体の申請様式

位置づけ
建築士による証明
条件
岐阜県(岐阜市を除く県内全域)。申請先は岐阜・西濃・関・可茂・東濃・恵那・飛騨の各保健所と本巣山県・揖斐・郡上・下呂の各センターです。岐阜市には該当する記載がありません。
取得・作成
建築士(県が参考様式2を配布)
注意
同じ御案内が、用途変更する床面積の合計が200㎡以下の場合の書類として挙げているものです。岐阜県はこの書類の参考様式をPDFとWordの2形式で自ら配布しており、様式には「( 級)建築士 (  )登録第  号」「( 級)建築士事務所( )知事登録第  号」の記入欄と、変更前後の用途・床面積の欄があります。本文は「旅館業を営業しようとするにあたり、下記の建築物又は建築物の部分(施設)については、建築基準法第6条第1項の建築基準関係規定に適合していることを証明します。」です。用途変更後の適合を確認するための書類であり、検査済証の代わりではありません(令和8年5月28日の国通知の本文にも検査済証の語は出てきません)。
宿カギの対応
宿カギが作成を担当できる(物件の状態により現地調査が必要になる場合があります)

出典:住宅を活用して旅館業を行おうとする方へ(御案内・様式1)(岐阜県(生活衛生課))/建築基準関係規定に適合している旨の証明書(岐阜県 参考様式2)(岐阜県(生活衛生課))/環境営業の手続きについて(旅館業営業許可申請に必要な書類等)(岐阜県(生活衛生課))/旅館業の許可時における建築基準法への適合確認の徹底について(令和8年5月28日 健生衛発0528第1号・国住指第164号)(岐阜県生活衛生課が掲載)(厚生労働省・国土交通省(岐阜県が掲載))

そのほかの取扱い

上のどちらにも当てはまらない取扱いです。

高山市旅館等建築申請書(高山市特殊旅館建築等の規制に関する条例)

公開資料に記載のある書類/根拠:自治体の公式ウェブページ

位置づけ
自治体指定様式
条件
高山市内で旅館・ホテルを建築する場合。同種の条例を持つ他の市町村については公開資料で確認していません。高山市以外でも、建築部局に独自の事前手続きがないか個別にご確認ください。
取得・作成
高山市長(都市政策部建築住宅課)
注意
高山市内に旅館・ホテルを建築する場合に、旅館営業許可申請書等の提出の60日前までに市の建築住宅課へ提出する申請です。添付書類は付近見取図・配置図・各階平面図・立面図・各室詳細図および展開図・断面図・看板等の図書・隣接土地所有者の同意書などで、検査済証や建築士による証明の記載はありません。旅館業の許可権限そのものは県(飛騨保健所)にありますが、実務上はこの市の手続きが先行します。検査済証の代わりでも建築基準法への適合確認でもありませんが、飛騨高山エリアの案件では日程が2か月前倒しになります。
宿カギの対応
取得の進め方を案内できる(添付図面の作成は宿カギが担当できます)

出典:特殊旅館建築等の規制について(高山市特殊旅館建築等の規制に関する条例/旅館等建築申請書)(高山市(都市政策部建築住宅課))

建築士による証明書の取扱い

明記あり/根拠:自治体の申請様式

条件
住宅等の既存建築物を用途変更して旅館業の施設として活用する場合で、用途変更する床面積の合計が200㎡以下のとき。200㎡を超える場合は用途変更に係る確認済証です。
範囲
岐阜県(岐阜市を除く県内全域)。申請先は岐阜・西濃・関・可茂・東濃・恵那・飛騨の各保健所と本巣山県・揖斐・郡上・下呂の各センターです。中核市の岐阜市の手引き(令和8年6月・全41頁)・施行細則・様式第1号には、建築士に関する記載を確認できていません。

県の御案内が「用途変更した場合は、建築基準関係規定への適合を確認するため、以下の書類を旅館業の許可申請時に提出してください。」としたうえで、②として建築士による証明書を挙げています。さらに県は提出用の参考様式2をPDFとWordで自ら配布しており、提出書類として受理されることが公開資料から確認できます。相談の案内ではありません。軸は用途変更にともなう建築基準法への適合確認であり、検査済証の有無による分岐ではありません。岐阜市に記載がないことについては、令和8年5月28日の通知(健生衛発0528第1号・国住指第164号)は都道府県・保健所設置市・特別区の担当部長宛てに出されており、公開ページに記載がないことは、その自治体が通知の対象外であることを意味しません。岐阜市で200㎡以下の住宅転用を計画する場合は、市保健所に事前相談で取扱いをご確認ください。

出典:住宅を活用して旅館業を行おうとする方へ(御案内・様式1)(岐阜県(生活衛生課))/建築基準関係規定に適合している旨の証明書(岐阜県 参考様式2)(岐阜県(生活衛生課))/環境営業の手続きについて(旅館業営業許可申請に必要な書類等)(岐阜県(生活衛生課))/旅館業の許可時における建築基準法への適合確認の徹底について(令和8年5月28日 健生衛発0528第1号・国住指第164号)(岐阜県生活衛生課が掲載)(厚生労働省・国土交通省(岐阜県が掲載))

岐阜県内の管轄自治体による違い

岐阜県内で旅館業の許可を扱うのは、県の11保健所・センター(岐阜・本巣山県・西濃・揖斐・関・郡上・可茂・東濃・恵那・飛騨・下呂)と、県内唯一の保健所設置市である岐阜市(中核市)の保健所です。県の権限移譲状況一覧(897項目)を全文確認しましたが、旅館業に係る移譲は1件もありません。県と岐阜市では建築関係書類の扱いがはっきり分かれます。県は令和8年5月28日の国通知を自サイトに掲載したうえ、200㎡以下ルートの提出用の参考様式まで用意しています。一方、岐阜市の手引き(令和8年6月改訂・全41頁、ページ更新は令和8年7月1日で通知より後)には、用途変更・確認済証・建築士・台帳のいずれの語も出てきません。令和8年5月28日の通知(健生衛発0528第1号・国住指第164号)は都道府県・保健所設置市・特別区の担当部長宛てに出されており、公開ページに記載がないことは、その自治体が通知の対象外であることを意味しません。また、検査済証も消防法令適合通知書も県・岐阜市の施行細則の法定添付書類には入っておらず、包括条項(県は細則第1条の2第1項第8号「その他知事が必要と認めるもの」、岐阜市は細則第2条第1項第6号「その他市長が必要と認める書類」)を根拠に運用で求められています。記載が確認できないことは、その書類が不要であること、あるいは建築基準法への適合が不要であることを意味しません。

岐阜県で検査済証がない場合に次に確認すること

上記は公開手引き等から読み取れる範囲の整理であり、次の点は個別物件ごとに管轄窓口での確認が必要です。

  1. 物件の所在地が県の保健所の管内か、岐阜市かを確認する(様式も取扱いも別建てです)。
  2. 県の管内なら、検査済証の写しを用意できるかを確認する(添付書類13番、注意事項は「原則添付が必要」)。
  3. 住宅などからの用途変更に当たるか、当たる場合は用途変更する床面積の合計が200㎡を超えるかを確認する。
  4. 県の管内で200㎡以下なら、県が配布する参考様式2「建築基準関係規定に適合している旨の証明書」を入手し、建築士に作成を依頼できるかを整理する。
  5. 200㎡を超える場合は、用途変更の建築確認の窓口(県の建築事務所、または岐阜市・大垣市・各務原市。高山市・多治見市・可児市は小規模建築物のみの限定特定行政庁)に手続きを確認する。
  6. 岐阜市の物件では、用途変更を伴う場合の取扱いを市保健所に事前相談で確認する(市の手引きには記載がありませんが、記載がないことは対象外を意味しません)。
  7. 検査済証が見つからない場合の取扱いを、管轄の保健所に直接確認する(県・岐阜市とも代わりの書類の記載がありません)。
  8. 高山市の物件は、旅館営業許可申請書等の提出の60日前までに市の建築住宅課へ旅館等建築申請書を出す必要があるため、隣接土地所有者の同意書を含めて早めに準備する。
  9. 消防法令適合通知書の交付申請を、施設の所在地を管轄する消防署に確認する。
  10. 設計変更ができる段階で保健所に平面図等を持参して相談する(岐阜市は様式ページで明確に指示しています)。

様式(公式ページ・ダウンロード)

リンク先は各自治体の公式ページです。様式は改正されることがあるため、提出前に最新版かどうかを必ずご確認ください。

宿カギの実務メモ(岐阜県)

宿カギの補足 — 以下は自治体の公開資料の記載ではなく、宿カギが実務で得た見立てです。

岐阜県は、県の側が国の通知にかなり踏み込んで対応している県です。令和8年5月28日の通知を自サイトに掲載するだけでなく、200㎡以下の用途変更で求める建築士による証明書について、県自身が参考様式をPDFとWordで配っています。建築士登録番号や事務所の知事登録番号を書く欄まで用意されているので、誰が何を書けばよいかがはっきりしています。

一方で、同じ県内の岐阜市はまったく別建てです。市の手引きは令和8年6月改訂・全41頁で、ページの更新は通知より後ですが、用途変更も建築士も台帳も一度も出てきません。検査済証を求めるのも新築で建築確認が必要な場合だけです。ここで「岐阜市なら緩い」と考えるのは早計です。通知は保健所設置市も名宛人で、岐阜市も含まれます。書かれていないだけかもしれません。事前相談で直接確認してください。

もうひとつ、県も岐阜市も、検査済証がない場合に代わりに出せる書類を公開資料に書いていません。用途変更の200㎡ルートは検査済証の代わりではないので、そこを取り違えないようにしてください。宿カギがこれまで扱ってきた案件でも、検査済証のない築古住宅を200㎡以下で転用するケースでは、結果としてこの建築士の証明が道筋になったことがあります。ただしそれは用途変更の適合確認をクリアできた場合の話で、検査済証の欠落そのものが不問になるわけではありません。

高山市の案件では、旅館業の許可とは別に市条例の旅館等建築申請が要ります。しかも旅館営業許可申請書等の提出の60日前までです。隣接土地所有者の同意書も要るので、ここを見落とすと2か月まるごと遅れます。

※ いずれも過去の個別案件での経験に基づくもので、同じ結果を保証するものではありません。

岐阜県についてよくある質問

岐阜県で検査済証がない場合、代わりになる書類はありますか。
県のページにも県の施行細則にも、検査済証がない場合に代わりに出せる書類の記載を確認できていません。岐阜市の手引きにもありません。記載が確認できないことは、その書類が不要であること、あるいは建築基準法への適合が不要であることを意味しません。まず管轄の保健所にご相談ください。なお県が示している用途変更の200㎡ルート(確認済証または建築士による証明書)は、検査済証の代わりではなく用途変更後の適合確認のための書類です。 (出典:環境営業の手続きについて(旅館業営業許可申請に必要な書類等)) (出典:住宅を活用して旅館業を行おうとする方へ(御案内・様式1)) (出典:旅館業の手引き(令和8年6月))
岐阜県の建築士による証明書はどんなときに使えますか。
住宅等の既存建築物を用途変更して旅館業の施設として活用する場合で、用途変更する床面積の合計が200㎡以下のときです。県が参考様式2「建築基準関係規定に適合している旨の証明書」をPDFとWordで配布しています。200㎡を超える場合は用途変更に係る確認済証になります。いずれも検査済証がないことが条件ではなく、用途変更の面積が条件です。中核市の岐阜市にはこの案内がありません。 (出典:住宅を活用して旅館業を行おうとする方へ(御案内・様式1)) (出典:建築基準関係規定に適合している旨の証明書(岐阜県 参考様式2))
岐阜市の手引きには用途変更のことが書かれていません。対象外ということですか。
いいえ、そう読むことはできません。岐阜市の手引きに記載がないというだけです。令和8年5月28日の通知(健生衛発0528第1号・国住指第164号)は都道府県・保健所設置市・特別区の担当部長宛てに出されており、公開ページに記載がないことは、その自治体が通知の対象外であることを意味しません。岐阜市も名宛人に含まれます。200㎡以下の住宅転用を計画している場合は、岐阜市保健所に事前相談で取扱いをご確認ください。 (出典:旅館業の手引き(令和8年6月)) (出典:旅館業の許可時における建築基準法への適合確認の徹底について(令和8年5月28日 健生衛発0528第1号・国住指第164号)(岐阜県生活衛生課が掲載))
高山市で旅館をはじめる場合、何か追加の手続きはありますか。
あります。高山市特殊旅館建築等の規制に関する条例により、市内に旅館・ホテルを建築する場合は、旅館営業許可申請書等の提出の60日前までに市の建築住宅課へ「高山市旅館等建築申請書」を提出し、計画が条例の規定に適合している必要があります。添付書類には付近見取図・配置図・各階平面図・立面図・各室詳細図・断面図・看板等の図書のほか、隣接土地所有者の同意書も含まれます。旅館業の許可自体は県の飛騨保健所ですが、市の手続きが先行します。 (出典:特殊旅館建築等の規制について(高山市特殊旅館建築等の規制に関する条例/旅館等建築申請書))
検査済証は岐阜県の条例で決まっている書類ですか。
法定の添付書類ではありません。岐阜県旅館業法施行細則第1条の2第1項が定める添付書類は第1号から第7号までで、検査済証も消防法令適合通知書も入っておらず、第8号「その他知事が必要と認めるもの」を根拠に運用として求められています。岐阜市も同様に、細則第2条第1項第6号「その他市長が必要と認める書類」の内訳として扱っています。ただし法定でないことと提出しなくてよいことは別です。県は添付書類一覧に挙げ「原則添付が必要」としています。 (出典:岐阜県旅館業法施行細則(昭和36年規則第59号/最終改正 令和5年12月1日規則第73号・令和5年12月13日施行)) (出典:岐阜市旅館業法施行細則(昭和60年規則第15号)) (出典:環境営業の手続きについて(旅館業営業許可申請に必要な書類等))

公式資料・確認日

本ページは公開資料の再調査を随時行っています。上記の確認日より後に、自治体側の資料が改定されている場合があります。

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免責事項
本ページは一般的な情報提供を目的とするものであり、個別物件について法的・技術的な判断を保証するものではありません。必要な書類や手続きは、自治体、建物の状況、用途、面積、改修履歴などにより異なります。実際の申請にあたっては、所管行政庁および建築士などの専門家へご確認ください。